コシェ(KOCHÉ)の2022年春夏コレクションが発表された。
シャングリ・ラ宮殿で発表した2022年春夏コレクションは、クリステル・コシェールによる「ニュークラシック」がテーマ。パリ&イタリアの職人による手仕事に着目し、クラフツマンシップが光るクチュールライクなコレクションを作り上げた。コシェの得意とするストリート的な要素やカジュアルテイストが息をひそめ、高貴でエレガントなムードが際立っている。
特筆すべきは、職人の手仕事による精巧なディテール。ドレスの裾にあしらったフェザーやクリスタルは、アトリエで手縫いされたものだ。キャミソールワンピに配したレースのグラフィックやコシェを象徴するモノグラムデザインも、ボムスプレーを使ったハンドメイドの手法によって表現している。
繊細なディテールを際立たせるのが、上質な素材や鮮やかなカラーパレット。シルクオーガンザのパンツや、揺れるたびに輝くペイルレットのスカートが、コレクション全体に華やかさを添えている。太陽のように明るいビビッドカラーとパステルカラーを織り交ぜたカラーパレットで、職人の手仕事を称賛するかのような晴れやかなムードも演出した。
シルエットは、ウエストを絞り、ボディラインを強調したドレスやトレンチコートなど、30年代からインスピレーションを得たグラマラスなラインが主流。これらの曲線的なワンピースやアウターに、クリステル・コシェールならではのバランス感覚で構築的なショルダーを取り入れ、モダンにアップデートしている。
マッチングアプリ「ティンダー(TINDER)」とコラボレーションしたユニークなカプセルコレクションも初披露。ポップカルチャーやラブカルチャーの象徴である「TINDER」を、コシェのレンズを通して解釈し、タイダイ柄グラフィックをのせたTシャツやフーディーなどを生み出した。