2013年10月2日(水)、モンクレール ガム・ルージュ(MONCLER GAMME ROUGE)がパリファッションウイークにて2014年春夏コレクションを発表した。ランウェイの仕切りを這い上るツタ植物。水蒸気を用いたミスティーな演出。先シーズンの雪国とは打って変わって、今季モンクレール ガム・ルージュがコレクション発表の場に選んだのは、アフリカのジャングルの奥地だ。
突如として緊急事態発生を伝えるようなアラーム音と真っ赤なライトに包まれた会場。そして入場するのは、サンドベージュのセットアップに大きなリュックを背負った、兵士風のモデル集団。襟やフラップポケットの直線的なラインがストイックな印象を差し、内股の切り替えはアクティブに効いている。続いてパイソンやレオパード柄からフェザーが生えた大胆なデザインのドレスやアウターがお目見え。新種の動物のようにも見える彼女たちが、このパワフルでスタイリッシュなファッションジャングルに住む住人だ。そのリッチな質感と強烈なインパクトを、すっきりとしたシルエットやスポーツテイスト溢れるスタイリングが中和することで絶妙なバランスが築かれている。
ランウェイを華麗に駆け抜けたスケボーボーイズたちが体現するように、メンズはよりカジュアル&ストリートな雰囲気だった。バスケットショーツにスパッツを組み合わせて、トップスはラフに腰へ巻く。多用したチェックプリントは、色幅を変えて複数種提案。中でも、まるでノートのマス目を思わせるものがユニークでアイキャッチ。それらを巧みにミックスさせて、全身チェックにも関わらずうるさくなり過ぎずに、統一感を持たせたコーディネートを披露した。ブランドの専売特許ともいえるダウンは、アウターの他にも寝袋に用いられる。それを斬新にもかぶってウェアにしたルックや、生い茂るツタを取ってきて、足にぐるぐると巻き付けたようなサンダルからは、ワイルドでなんだか原始的な雰囲気が漂う。ラストは、ゴリラたちが軽やかな身のこなしでスケボーに乗って登場。ショー終了後も、会場の外に出てくるなどサービス精神旺盛な彼らなのだった。