トーキングアバウト ジ アブストラクション(TALKING ABOUT THE ABSTRACTION)の2014年春夏コレクション。テーマは「STYLE IS EVERYTHING」。
70年代~80年代にアメリカで発生した、様々なカルチャームーブメント。当時の重要人物であった、サーファーのJeff Hoが形容するには「自由に生きるために様々な事を渇望し突き詰めるヤングエイジと、そこで生きていける環境があるアメリカの文化が育つ懐の深さ、シンクロする時代の疾走感」がある時代だ。コレクションでは、この時期のムードが、カジュアルなスタイルを通して表現されている。
メンズファッションにおいて市民権を得ているセットアップスタイルは、ひと味違うものとなった。デニム、コットン、ペイズリー柄と、生地のバリエーションの豊かさはもちろんだが、パンツの丈感やゆったりとしたフィット、切りっぱなしの裾、かけられた洗いなどにより、肩の力の抜けた、それでいて力強さもある、独特の存在感を放つ。
時代の空気感を表す、ヒッピー、サーフ、スケートといったカルチャーの要素が入り乱れているのも特徴的。スリッポンやデニムのハーフパンツがあるかと思えば、サーファーを転写したパーカーやサーフTシャツ、さらには星条旗デザインのシャツまでが登場。異なる文化をミックスさせ、ひたすらに自由を追い求めた「POTETO HEAD(一生懸命なバカ)」たちの感性を、現代に呼び起こした。