トラサルディ(TRUSSARDI)がブランドのシンボルである「グレイハウンド」の40周年を記念し、2013年12月にミラノを舞台にしたショートムービーを作成。12月4日(水)に、世界初公開となるムービー「SKY WATCHER」のお披露目パーティが東京・青山で行われ、クリエイティブディレクターのガイア・トラサルディ(Gaia Trussardi)らが来日した。
ショートムービーは、日本人イラストレーターの清水裕子と、PRADA等のファッションブランドのヴィジュアルエフェクトマスターを行うジェームス・リマ(James Lima)が手掛けた。リマは、ハリウッドの有名監督、スティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)やジェームズ・キャメロン(James Cameron)の作品に関わった経験を持つ人物。見る人を不思議な世界に誘う彼の映像は、ファンタジーなキャラクターたちが特徴だ。
星座のうさぎ座といぬ座をモチーフにしたストーリーは、輝く星空からうさぎ座が地上に降りてくるところから始まる。ドゥモ教会からポモドーロ建築、そしてナヴィッリなどミラノの美しい街並みの中で隠れんぼする、うさぎとグレーバウンドは日昇る頃、空へ戻っていく…。
左から) ガイア・トラサルディ、ジェームス・リマ、清水裕子
この日、パーティに出席したクリエイティブディレクターのガイア・トラサルディ。2014年春夏コレクションからデザイナーに就任した彼女に、今回公開されたショートムービーについて、それから今後のブランドの方向性について尋ねてみた。
‐とてもファンタジーな物語ですが、ストーリーはガイアさんのアイディアですか?
「私とジェームス・リマでアイディアを出し合ったものです。彼は犬を使おうと言っていて、私はミラノの街並みを描きたいと思いました。建築や銅像の美しさや歴史を全面に出し、生き生きとした映像を作りたかったのです」
‐映像が仕上がった時の感想を聞かせてください。
「見た人の気持ちを動かす映像が作れて、嬉しく思います。清水裕子さんにアニメを担当してもらいましたが、夢のようなマジックの世界観をよく表現してくれました。ブランドのエッセンスをうまく取り入れながら、美しく躍動感のあるストーリーです」
‐2014年春夏コレクションからクリエイティブディレクターに就任されました。今後ブランドの方向性はどのように変わっていくでしょうか。
「伝統を疎かにすることはありませんが、私がブランドに与えたいものは、フェミニンな要素。でもロマンティックやセクシーな雰囲気ではなく、知的な魅力です。女性のもつ弱さなども含め、ありのままの女性像をコレクションで表現したいと考えています」