展覧会「ちひろと見つめるアンデルセン」が、2025年5月16日(金)から7月21日(月・祝)まで、ちひろ美術館・東京にて開催される。
2025年で生誕220年・没後150年を迎えるデンマークの作家ハンス・クリスチャン・アンデルセン。『人魚姫』『みにくいアヒルの子』『マッチ売りの少女』など、彼が描いた物語は今もなお世界中で愛され続けている。
画家・絵本作家のいわさきちひろは、アンデルセンの物語を題材にした作品を多く残しており、その数は現存するだけでも850点以上にのぼる。展覧会「ちひろと見つめるアンデルセン」では、いわさきちひろが表現したアンデルセンの世界にフォーカス。絵本、絵雑誌、童話集、紙芝居といったさまざまな分野で、描くたびに画材や構図などに工夫を重ねていった、ちひろの作品約45点が集結する。
たとえば、ちひろが画を担当したアンデルセンの『絵のない絵本』は、屋根裏住まいの青年のもとに月が訪れ、さまざまな国で見てきたことを語るという33編のストーリー。今回は、この物語を好んでいたちひろが断片的に絵をつけていた初期の作品から、1冊の絵本として出版された作品までが一堂に会する。
また、ちひろが活動した1950年代から1960年代は、子ども向けの名作童話集が数多く出版された時代。アンデルセンの童話をちひろが描いた作品も多く、会場では『人魚姫』や『おやゆび姫』、『あかいくつ』などの水彩画が展示される。
さらに、ちひろの絵を通してアンデルセンの人生も紹介。旧ソビエトとヨーロッパへの旅を経たちひろは、アンデルセンが育った街オーデンセなどをモチーフにした作品制作にも励んだ。ちひろが手掛けたアンデルセンの世界とともに、彼の歩みを辿ることができる展覧会だ。
なお期間中は、画家・司修の展覧会「ヒロシマ・トマト 司修展」を同時開催。原爆を描いた絵本『まちんと』を中心とした司の作品約80点が展示され、なかにはアンデルセンの童話『みにくいあひるのこ』の絵本原画も登場する。
「アンデルセン生誕220年 ちひろと見つめるアンデルセン」
会期:2025年5月16日(金)~7月21日(月・祝)
会場:ちひろ美術館・東京 展示室3・4
住所:東京都練馬区下石神井4-7-2
開館時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日、但し7月21日(月・祝)は開館
入場料:大人 1200円/高校生・18歳以下 無料/団体(有料入館者10名以上)・65歳以上・学生 900円/障害者手帳を提示した者とその介助者1名 無料/年間パスポート 3000円
※開館情報、会期、展示名、イベント内容などは予告なく変更する可能性あり。
【問い合わせ先】
ちひろ美術館・東京
TEL:03-3995-0612