「ヒロシマ・トマト 司修展」が、2025年5月16日(金)から7月21日(月・祝)まで、ちひろ美術館・東京にて開催される。
1936年、群馬県前橋市に生まれ、のちに絵画、小説、エッセイなど幅広いジャンルで活躍を遂げる司修。自身が9歳のとき経験した空襲が創作活動の原動力となっており、司は戦争体験者として、また今を生きるものとして、当時の生々しい記憶をその表現に落とし込んできた。
司が長年取り組み続けたテーマの1つが“原爆”。たとえば絵本『まちんと』では、1945年8月6日の朝、広島で被爆し、トマトをねだりながら亡くなった少女を主人公にしている。
「ヒロシマ・トマト 司修展」では、絵本『まちんと』を核としながら、司修の初期から近作までの作品約80点を公開。いまもなお思索と表現を続ける、司修の世界に迫る。
また会場には、司が29歳のときに初めて手がけた、アンデルセンの童話『みにくいあひるのこ』の絵本原画も登場。絵本のために描かれた水鳥のスケッチとともに展示される。
さらに、宮沢賢治の物語を彩った作品にもフォーカス。司は活動のなかで、宮沢賢治の世界を多様に表現しており、イーハトーブ賞も受賞している。本展では1975年の『注文の多い料理店』から2004年の『雁の童子』、そして2014年の『銀河鉄道の夜』に至るまで、技法の異なる作品が紹介される。
なお期間中は、展覧会「ちひろと見つめるアンデルセン」を同時開催。数々の名作童話を生み出したアンデルセンの世界を表現した、いわさきちひろの作品約45点が集結する。
「ヒロシマ・トマト 司修展」
会期:2025年5月16日(金)~7月21日(月・祝)
会場:ちひろ美術館・東京 展示室1・2
住所:東京都練馬区下石神井4-7-2
開館時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日、但し7月21日(月・祝)は開館
入場料:大人 1200円/高校生・18歳以下 無料/団体(有料入館者10名以上)・65歳以上・学生 900円/障害者手帳を提示した者とその介助者1名 無料/年間パスポート 3000円
※開館情報、会期、展示名、イベント内容などは予告なく変更する可能性あり。
【問い合わせ先】
ちひろ美術館・東京
TEL:03-3995-0612