企画展「柚木沙弥郎 永遠のいま」が、島根県立美術館にて、2025年4月18日(金)から6月16日(月)まで開催される。その後、静岡市美術館、東京オペラシティアートギャラリーに巡回する。

柚木沙弥郎の多彩な創作を紹介する展覧会

2024年に101歳で世を去った染色家、柚木沙弥郎(ゆのき さみろう)。第二次世界大戦後、無名の日用品に美を見出す「民藝」の思想にふれた柚木は、染色家として活動を始め、色彩豊かで伸びやか、時にユーモラスな作品を手がけた。その創作は、染色ばかりにとどまらず、版画やコラージュ、絵本、立体作品などにも及んでいる。

多彩な染色作品が一堂に

企画展「柚木沙弥郎 永遠のいま」は、多岐にわたる柚木の活動を紹介する展覧会だ。なかでも染色は、初期の《注染水玉文布》や小鳥をモチーフとした《小鳥》など、さまざまな作品を紹介。模様の反復を大胆かつ効果的に取り入れた注染作品や、生命感あふれる模様を色彩豊かに表現した型染作品、布を1枚の画面として抽象模様を構成した2000年以降の作品などが一堂に会する。

絵本など多岐にわたる創作

また、柚木が1980年代以降に展開した、多彩な活動も。絵本『トコとグーグーとキキ』の原画や長さ約12mの大作絵巻物《鳥獣戯画》に加えて、板絵、ガラス絵、版画、装幀、コラージュ作品や立体作品など、豊かな創作の世界を紹介する。

柚木と島根の関わり

島根会場では、柚木と島根の関わりにまつわる展示も。東京出身の柚木を島根へと繋いだのが、島根・松江の陶芸家、舩木道忠(ふなき みちただ)と研兒(けんじ)の親子であった。とりわけ、同世代の研兒とは親しく交流している。本展では、柚木の《注染魚文布》や研兒《鉄鉛釉手付壺》といった作品を交えつつ、彼らの交流をたどる。

展覧会概要

企画展「柚木沙弥郎 永遠のいま」
会期：2025年4月18日(金)～6月16日(月)
会場：島根県立美術館 企画展示室
住所：島根県松江市袖師町1-5
開館時間：10:00～日没後30分(入場は日没時刻まで)
休館日：火曜日(4月29日(火・祝)、5月6日(火・振)は開館)
観覧料：
・当日券 企画展のみ
一般 1,300円(1,040円)、大学生 1,000円(800円)、小学・中学・高校生 500円(400円)
・当日券 企画展＋コレクション展セット券
一般 1,450円(1,160円)、大学生 1,100円(880円)、小学・中学・高校生 500円(400円)
・オンラインチケット＆ローソンチケット 企画展＋コレクション展セット券
一般 1,100円、大学生 800円、小学・中学・高校生 400円
※( )内は20名以上の団体料金
※オンラインチケットは美術館ホームページにて、ローソンチケット(Lコード 63428)はローソン各店にて販売
※4月29日(火・祝)〜5月11日(日)の「児童福祉週間」は、中学生以下の観覧無料
※身体障害者手帳(ミライロID含む)、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳の所持者および付添者(1名まで)は無料

■巡回情報
・岩手会場〈会期終了〉
会期：2024年10月19日(土)〜12月22日(日)
会場：岩手県立美術館
住所：岩手県盛岡市本宮字松幅12-3
・岡山会場〈会期終了〉
会期：2025年2月14日(金)〜3月23日(日)
会場：岡山県立美術館
住所：岡山県岡山市北区天神町8-48
・静岡会場
会期：2025年8月16日(土)〜10月13日(月・祝)
会場：静岡市美術館
住所：静岡県静岡市葵区紺屋町17-1 葵タワー 3F
・東京会場
会期：2025年10月24日(金)～12月21日(日)
会場：東京オペラシティ アートギャラリー
住所：東京都新宿区西新宿3-20-2

【問い合わせ先】
島根県立美術館
TEL：0852-55-4700