カミシマチナミ(KAMISHIMA CHINAMI)の2010-11A/Wコレクションが発表された。今回のコレクションはイギリスの詩人ウィリアム・ブレイクの詩にインスピレーションを受けたもの。
無心のまえぶれ:ウィリアム・ブレイク
一粒の砂に世界を見
一輪の野の花に天国を見る
掌に無限をつかみ
一瞬のうちに永遠をとらえる
デザイナーカミシマチナミは、21世紀には魂の復興が大切だと思っていて、“首から上ではなく(思考・考えることではなく)、心で感じる”のが大切だと言う。理論や理屈ではなく、人が動くのは感動したときだから、魂の復興(感動)が大事だと。今回、ウィリアム・ブレイクの詩にインスピレーションを受けたことから、具体的には、「砂の色」、「花」、「宇宙の広がり」を感じさせるショーを演出した。
特徴的なヘアスタイルは、六角形をイメージしたもの。それは、生命の形の中で六角形が一番安定している形であるといわれていることから。また単純に、見ている人に驚き(感動)を伝えるという意味もある。
素材に関しては、基本的に天然素材を使用。目立った素材は、圧縮のウールに樹脂コーティングをして、光を吸収する感じの部分と、光を反射する部分を見せたもの。そして、スパンコールとモヘアを合わせたもの。
また、レザーでできた花のように見えるものは、実は切れ捨ての生地を使っているという。これをリアルなファーと組み合わせることで、「本物と本物じゃないもので面白い表現」ができたとカミシマチナミは語る。