ジバンシィ(Givenchy)の2023年春夏ウィメンズコレクションが発表された。
ジバンシィが今季テーマとしたのは、フランスとアメリカのドレスコードにおける「異文化交流」。パリ的なクラシックさ・シックさと、ロサンゼルス的なカジュアルさ・クールさを交差させたドレスやジャケット、デニムアイテムなどを展開した。
パリ的な極は、たとえばタイトなドレスやブラウス、スカートの中央に寄せたシャーリング、ウエストを大胆にシェイプさせたテーラードジャケット、ホワイトを貴重に軽快な色彩で仕上げたツイードのジャケットやスカート、あるいはフリルのゆらめくシースルーのブラウスなどを挙げることができる。
シックとはいえ、そこにはフェティシズム的な鋭さを感じることができる。スキニーとでも形容詞うるシャーリングアイテムはその一例であり、ハーネス状のブラカップ、身体のシルエットを極度になぞるテーラリングもまた同様だ。あるいは、ソリッドな仕立てのチェスターコートのインナーにはフリル華やぐブラウスを、上品なツイードにはデニムアイテムを組み合わせるなど、異なるテイストの厳しい対比が際立っている。
一方、ロサンゼルス的極においては、デニムアイテムがその筆頭。ルーズなシルエット、色褪せをを帯びた淡い色調、あるいはデニムパンツは膝下丈のカーゴ仕様など、抜け感のある雰囲気でまとめた。