ハザマ(ha | za | ma) 2023 プライマリー コレクションが、2023年4月4日(火)に恵比寿ガーデンホールにて発表された。
“UNKOWN UNKOWN(未知の未知)”というテーマを掲げ、会場をギャラクシーエクスプレスに見立てた今季。到着時刻も行先も未定な、見知らぬ旅路の果てへと導くコレクションを提案する。デザイナーの松井諒祐は、「何が分かってないのかさえ分からない」という意味での“未知”を落とし込み、不可思議で複雑なルックを展開した。
目を惹くのは、複数のシャツを様々な方向や角度でドッキングしたワンピースやスカート。ブランドのアイコニックなセーラースタイルのトップスと合わせたデニムスカートは、逆さまのデニムシャツを組み合わせものだ。あるいは、ベージュのシャツをあらゆる方向に向けて組み合わせドレープを創出するなど、遊び心に溢れたデザインが散見された。袖口や首元の円は多方向に膨らみ、アクセントをプラスする。
また、シャツのパーツを使ったドッキングデザインは多様なバリエーションでコレクション内に登場する。トップスのフロントにあしらわれたワイシャツの襟とネクタイの装飾はその好例。ブラックの生地にイエローの襟&ネクタイが揺れ動き、観客の目線を集めていた。
シースルー素材にブルーの刺繍を施したルックも印象的だ。たとえば、全体的にシースルー素材を用いたワンピースは、袖を振袖のように設計。袖だけでなく裾にもたっぷり生地を用いており、軽やかに膨らみ揺れ動く。首元とベルトはブラックでまとめ、ルックを引き締めた。
ブルーやグリーンのグラデーションの色合いは、銀河を彷彿とさせる。胸元や裾にフリルをあしらったジャケットやワンピース、スカートなどが登場し、その表面は光沢感がありモデルが動くたびに艶めく。フロントに4つのポケットを配したジャケットは、厚みのあるキルティング素材の赤いパンツと組み合わせ、一見補色同士で相反しているように見えつつも、不思議な一体感を生み出していた。