シセ(Sise)が2014年3月24日(月)、インスタレーション形式で2014−15年秋冬コレクションを発表した。
少年性の入り交じる繊細な世界観をきっぱりと捨て、大人のストリートスタイルを提案した前回。そこからさらに方向を変えた今季は、ブラックを基調とし、素材やシルエット、ディテールで魅せるモード感のあるコレクションを展開している。
その中で目立ったのは、デザイナーの松井征心が旅先で出会ったという、ゾウに着想を得たデザイン。スウェットには刺繍で、シャツや光沢のあるブルゾン、パンツには筆で描いたようなプリントで表現されたゾウが顔を出す。一見シンプルなブラックのコートにも、ゾウの表皮のしわのようなラインがさりげなく入れられた。
また、シルエットはユニークなものが多い。クロップド丈が中心となっているパンツの中には、腰からもうひとつの裾が伸びる、ギミックの効いたパンツが登場。このレイヤードさせた生地により、横から見たときと前から見たときで、全く異なる表情を見せるという仕掛けだ。また、ダブルのジャケットやロングコートは、ゆとりのあるシルエットを胸下でマーク。チベットの民族衣装をイメージしたという、片方のみ袖のついたアシンメトリーなアウターは、モードとストリートの融合を図ったコレクションに民族的なニュアンスを注ぎ込んだ。