2023年6月16日(金)に開業を迎えた「ハリー・ポッター」のスタジオツアー施設「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 -メイキング・オブ ハリー・ポッター(以下:スタジオツアー東京)」。本記事では、ホグワーツ魔法魔術学校敷地内にある「禁じられた森」をフィーチャーする。
「ハリー・ポッター」のスタジオツアー施設「スタジオツアー東京」は、これまでにない体験型エンターテインメント施設。広大な敷地内には、2021年にシリーズ第1作目の映画『ハリー・ポッターと賢者の石』公開から20周年を迎えた「ハリー・ポッター」シリーズと、その魔法の世界が引き継がれた、映画「ファンタスティック・ビースト」シリーズ、 2つの映画シリーズの世界観をより深く知るための特別な仕掛けを用意する。
ここからは、「スタジオツアー東京」内の映画セット「禁じられた森」について、制作秘話や撮影時のエピソードなども交えながら紹介する。
「禁じられた森」は、ホグワーツ魔法魔術学校の敷地内にある薄暗く大きな森。ユニークで不思議な魔法動物がたくさん生息している。ホグワーツの生徒は立ち入りを禁止されている中、ハリー・ポッターやロン・ウィーズリーが無断で立ち入りケンタウルスと遭遇したり、『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』の“ホグワーツの戦い”にて、ハリーとヴォルデモートが対峙したシーンなど、作中で何度も登場している。
「禁じられた森」のセットは、撮影を重ねる度に拡張していたそう。『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』では、幅180mもの巨大な背景画も用いて撮影を行った。
怪しく危険な雰囲気が漂う「禁じられた森」のセットに足を踏み入れると、森を舞台にした名場面を再現した展示を目にすることができる。たとえば、ハグリッドがバックビークと名付け、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』で初めて登場した半鳥半馬の生物“ヒッポグリフ”を使って初めて魔法生物飼育学の授業をするシーンなど。
バックビークは、異なる3体が制作され、登場シーンに合わせたポーズが用意されたそう。羽毛の色付けや植付けまですべて手作業でこなし、細部にまでこだわり抜いたクリーチャーに仕上げた。
ハグリッドとバックビークの前を通り過ぎると、“空飛ぶフォード・アングリア”がお目見え。『ハリー・ポッターと秘密の部屋』で、ハリーとロンが空飛ぶ車に乗ってホグワーツへの着地に失敗してボロボロになった姿で展示されている。この車は、特撮チームのメンバーによって傷やへこみが付けられた。
森のさらに奥へと進むと、辺り一帯がどんどん暗くなり、いつしか八つ目・八本脚の巨大グモ“アクロマンチュラ”の巣窟へと迷い込む。左右や真上など、至る所に潜むアクロマンチュラを見つつ、最後はハグリッドが飼育していたアラゴグと対面。毛むくじゃらな身体は、ココナッツの植物繊維やほうきの穂など異なる素材が用いられ、1本ずつ手作業で植え付けられている。
また、ここでは魔法の腕前を試すインタラクティブな体験も可能だ。巨大グモの巣窟に迷い込む直前のスペースにて、守護霊の魔法である「エクスペクト・パトローナム」を唱えれば、“ディメンター(吸魂鬼)”を撃退することができる。