展覧会「広がるコラージュ/同時開催 IIDA 101 飯田善國」が、東京の目黒区美術館にて、2024年2月17日(土)から3月24日(日)まで開催される。
「広がるコラージュ」展は、身近な素材を切り取って組み合わせる手法「コラージュ」の発想に着目し、目黒区美術館が所蔵する作品を紹介する展覧会だ。
コラージュが新たな芸術ジャンルとして位置付けられたのは、1912年、キュビスムを先導したパブロ・ピカソやジョルジュ・ブラックが、油彩画に布や紙片を貼り付けた作品を手がけたことを契機とするとされる。コラージュという行為は20世紀以前より存在していたものの、従来の芸術表現を問いなおすなかで再発見されたのだった。
以後、コラージュは、さまざまな素材を切り取って貼り合わせるという元々の手法にとどまらず、多様な意味の広がりを獲得してゆくことに。素材の質感や色、形の違いなど、デザインの手法としてコラージュを用いるばかりでなく、既存のイメージを元の文脈から切り離し、まったく異質なイメージと併置することで、想像性豊かな世界を生みだすなど、現在、コラージュの発想はさまざまな作品に見てとることができる。
本展では、草間彌生、福沢一郎、桂ゆきなどが手がけた、コラージュにまつわる作品を紹介。コラージュによって制作された作品にとどまらず、異質なイメージやテクスチャーを組み合わせた作品を通して、その手法と表現の多様性に光をあててゆく。
また、目黒ゆかりの芸術家・飯田善國(いいだ よしくに)の特集展示「IIDA 101 飯田善國」を同時開催。1923年に生まれた飯田は、初期には絵画を手がけていたものの、1950〜60年代にローマ、ウィーン、ベルリンに滞在するなかで、制作の主軸を彫刻へと移している。会場では、《戦争A─鎮魂歌─思い出す人々》などの絵画や彫刻に加えて、野外モニュメント「ミラーモビール」の模型や映像資料などを紹介する。
展覧会「広がるコラージュ/同時開催 IIDA 101 飯田善國」
会期:2024年2月17日(土)〜3月24日(日)
会場:目黒区美術館
住所:東京都目黒区目黒2-4-36
開館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日
観覧料:一般 700円(550円)、高校生・大学生・65歳以上 550円(400円)、中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※障がい者および付添者1名は無料
※目黒区在住・在勤・在学者は、受付で証明書類を提示することで団体料金にて観覧可(割引の併用は不可)
【問い合わせ先】
目黒区美術館
TEL:03-3714-1201