特別展示「都市 ─ ヱドキリエズ」が、東京・丸の内のインターメディアテク(INTERMEDIATHEQUE)にて、2024年3月6日(水)から6月2日(日)まで開催される。
特別展示「都市 ─ ヱドキリエズ」は、都市とは何か、人々は都市をどのように捉えるのかに着目し、江戸・東京という都市に光をあてる展覧会だ。江戸時代の絵図「江戸切繪図(えどきりえず)」、近年のデジタルテクノロジーや映像を用いた地図などを通して、東京の社会を探ってゆく。
本展の軸となる「江戸切繪図」とは、江戸城下を地域ごとに捉え、地名、寺社名や武家屋敷名などを記載した絵図である。これは、緯度と経度で区切った現在の地域図と同じように見えるものの、地割りは当時の社会で認められていた任意の区分に基づいている。
江戸時代中期に最初の江戸の切絵図が出版されるまで、絵図は、江戸全体が1枚に収まるように描くのが基本であった。したがって、絵図が大きいほど、その都市の活気や権力者の力を反映しているのだといえる。一方、「江戸切繪図」が切り分けられた地図となった背景には、ある地域を描く視点が、江戸の全体から各地域、街の細部や人々へと移っていったことをを挙げることができよう。このように、絵図に見られる「切り取り方」には、都市に対する視点の変化が映しだされているのだ。
また、会場では、近年のデジタルテクノロジーや映像を用いて、都市に対する視点の転換を試みる展示も紹介。「江戸切縮國」から1枚を取り出し、それと合わせてさまざまな東京・本郷周辺の地図をコラージュした作品や、地図を学習した生成AIを活用した作品などを目にすることができる。
なお、特別展示「都市 ─ ヱドキリエズ」は、都市をテーマとして展覧会シリーズの一環として開催されるもの。本展示を皮切りに、東京タワーや東京大学総合研究博物館 本館などでも特別展示が開催される予定だ。
特別展示「都市 ─ ヱドキリエズ」
会期:2024年3月6日(水)〜6月2日(日)
会場:インターメディアテク 2F「GREY CUBE (フォーラム)」
住所:東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE
開館時間:11:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで開館)
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日休館)、その他館が定める日
入館料:無料
■関連展示
・東京大学×東京タワー モバイル・ミュージアム「都市─サウンドスケープ」
会期:2024年5月10日(金)〜7月15日(月)
会場:東京タワー メインデッキ 1F (東京都港区芝公園4-2-8)
・特別展示「都市─アーケオロジー」
会期:2024年5月31日(金)〜
会場:東京大学総合研究博物館 本館(東京都文京区本郷7-3-1 東京大学本郷キャンパス内)
・特別展示「都市─スマートシティ トウキョウ2030」
会期:2024年7月1日(月)〜
会場:東京大学大学院 情報学環 B2F 展示室(東京都文京区本郷7-3-1 東京大学本郷キャンパス内)
【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)