東京都写真美術館では、展覧会「TOPコレクション 時間旅行─千二百箇月の過去とかんずる方角から」を、2024年4月4日(木)から7月7日(日)まで開催する。
東京都写真美術館の写真・映像コレクションを中心に、多様なテーマで作品を紹介する展覧会「TOPコレクション」。今回は「時間旅行」のテーマのもと、今から100年前の1924年=大正13年を起点に、戦前から戦後、そして現代にいたる作品を展示する。
大正13年は、詩人・童話作家の宮沢賢治が『春と修羅』を刊行した年でもある。同作では、宇宙的なスケールの時間感覚のなか、「わたくし」の心象、言葉で記録した風景、そして森羅万象が重なりあったような世界が、賢治の想像力を通して描かれている。本展では、こうした賢治の視点から、過去と現在を繋ぎあわせてゆく。
たとえば、昭和の「モダン」な街に着目。桑原甲子雄(くわばら きねお)らが撮影した1930年代東京の街と人々の姿、堀野正雄(ほりの まさお)などによる広告写真を展示するほか、国立工芸館と東京都江戸東京博物館の所蔵品より、当時の東京の街角を彩った杉浦非水の広告ポスターなども公開する。
また、20世紀という時代の変遷を、雑誌グラビアや写真を通して紹介。戦前から戦後にいたる、グラフ雑誌『LIFE』や『アサヒグラフ』のバックナンバーを選りすぐって公開するとともに、グラフジャーナリズムを代表する写真家、W.ユージン・スミスや大束元の作品を、オリジナル・プリントで展示する。
終盤の展示は、時間と空間の多層的な世界がテーマ。冬至から夏至までの約6か月間にわたって、長時間露光で撮影した北野謙の「光を集める」をはじめ、100年前の幻燈写真、マルチ・プロジェクションによる映像作品などを目にすることができる。
展覧会「TOPコレクション 時間旅行─千二百箇月の過去とかんずる方角から」
会期:2024年4月4日(木)〜7月7日(日)
会場:東京都写真美術館 3階展示室
住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
開館時間:10:00〜18:00(木・金曜日は20:00まで)
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(4月29日(月・祝)、5月6日(月・振)は開館)、5月7日(火)
観覧料:一般 700円、学生 560円、中学生・高校生・65歳以上 350円
※小学生以下、都内在住・在学の中学生、障害者手帳の所持者および介護者(2名まで)は無料
※オンラインで日時指定チケットを購入可
【問い合わせ先】
東京都写真美術館
TEL:03-3280-0099