アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)の2015年春夏メンズコレクションが発表された。白と黒、モノクロームの世界に淡いパステルカラーが取入れられた今シーズン。アーツ&クラフツ運動に参加した芸術家の思想や自然と生命にインスピレーションを受けたスタイルが披露された。
カラーパレットはホワイトとブラックがメイン。そこにベージュやグレーといった中間色が混じる。芸術家、ロバート・ラウシェンバーグの作品から影響を受けたというホワイトは、微妙にトーンを変えて取り入れることで、色を統一したスタイルにも奥行きが生まれている。
毎シーズンに増してレイヤードにこだわりが見える今シーズン。ロング丈のカットソーにシャツを重ねたり、ジャケットを羽織ったりと、丈感の違うアイテムを複数重ねる着こなしが目立つ。さらには、シースルーの上着を羽織ることで、インナーの色を見せるという高度なレイヤードも。足もとは、くるぶし丈のパンツを合わせて、涼しげな印象を演出する。
コレクション内で象徴的に用いられたのは、ジャケットやシューズ、Tシャツなどに登場する、春に咲く花や小麦。これらはすべてハンドメイドの刺繍やプリントで表現されている。この自然のモチーフが軽やかなスタイルと相まって、春の息吹を感じさせるコレクションとなった。