ケイスケヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)の2024-25年秋冬コレクションを紹介。
今季のケイスケヨシダは、デザイナー・吉田圭佑が小学校から大学まで16年間通った立教学院が舞台。卒業した今でもなお、“大学で留年する夢を見る”ことから、茫洋とした不安や自信のなさを抱えていた学生時代を回顧したコレクションを完成させた。そして、深い思い入れのある立教大学 池袋キャンパスにて、ランウェイショーは幕を上げた。
今季を体現するのが、吉田が学生時代に毎日着ていた制服に着想したルックだ。テーラードジャケットをはじめ、スクールセーターやパンツ、スカートといったスクールウェアを、オーバーサイズかつアンバランスにアレンジすることで、洗練されたルックへと昇華。中でも、細い身頃と太い袖を組み合わせた前傾姿勢のシルエットは、劣等感を感じていた学生時代の自身の姿を表現している。
コレクション全体を通して、ネクタイやセーラーリボン、ランドセルなど学生を象徴する小物を取り入れているのも印象的。また、大学時代を共に過ごした児玉耀によるファッションブランド・フルス(fluss)とコラボレーションしたマフラーも披露された。
さらに、キリスト教に基づいた教育を行う立教学院の校風を思わせるウェアも見逃せない。牧師が身に着けるブラックのマントや、首元まで隠せるサテンシャツ、ニットのロングカーディガン、真っ赤なポンチョといった礼拝堂の聖歌隊や司祭服からインスパイアされた衣服がランウェイで存在感を発揮していた。
学生服に着想した、ブラックやグレー、ベージュ、ホワイトといったベーシックなカラーパレットを主に採用。そこに立教学院を象徴するパープルのサテンシャツやベロア生地のロングコート、鮮烈なレッドのセットアップなどの鮮やかな色彩が、大胆なアクセントを加えていた。