スポーツマックス(SPORTMAX)の2025年春夏ウィメンズコレクションが、イタリア・ミラノにて発表された。

ミニマルデザインに浮かぶ女性的な美

ミラノを代表する絵画館「ブレラ美術館」にて開催された今季のコレクションは、芸術的感性をテーマに、無駄を削ぎ落としたミニマルなワードローブを展開する。

彫刻のようなドレープ

身体を覆う布は、ジャージーをはじめ、洗練された無地のテキスタイルを主軸に。ホルターネックのワンピースやロングドレスは、量感のある生地使いでありながら、着る者をやさしく包み込むようなシルエットで仕立てられた。モデルの歩みにあわせて生まれる彫刻のようなドレープと浮かび上がる身体のラインが、センシュアルなリズムを奏でている。

女性の力強さを解き放つカッティング

また、胸元を大きく開いたVネックベストやサイドをカットアウトしたパンツなど、ヌーディーな肌見せを叶えるピースも散見された。直線的なカッティングで生まれる幾何学的なシルエットは、春夏らしい軽やかなムードとともに、秘められた女性の力強さを覗かせる。

きらめくクリスタルが放つ躍動感

縦に落ちる冷静なシルエットにしなやかな躍動感をプラスするのは、クリスタルの装飾。フリンジとして部分的にあしらわれたほか、クリスタルで構成されたトップスや、プリズムが揺れ動くネックレスも登場した。いずれも連なるクリスタルが透明なきらめきを放ち、光の加減により異なる表情を見せてくれる。

透明感あふれるシアー素材を取り入れた光へのアプローチも印象的。単色使いのほか、イエローとグリーン、ブラックとホワイトといったレイヤードスタイルも採用され、色彩や素材の重なりが、光を孕んだ優雅な奥行きを演出していた。

モノクロの世界に登場する鉱石カラー

カラーパレットは、ベーシックなモノクロをメインに、穏やかなサンドカラー、アクアマリンやシトリンいった風化した鉱石を思わせる色彩を合わせた。ショーの終盤では、鮮やかなルビーのようなレッドのセットアップやオーバーシルエットのベストが登場し、情熱的なアクセントを添えていた。