トム ブラウン(THOM BROWNE)の2025年春ウィメンズコレクションを紹介。
過去と現在の対話をテーマに、トム ブラウンの起源を辿った2025年春コレクション。幾度となく再解釈を続けてきたアメリカン・トラディショナルスタイルは今季も顕在で、ジャケットとプリーツスカートをあわせたプレッピースタイルが主軸となった。
得意のテーラリングを活かしたジャケットは、セットインショルダーとボクシーシルエットをあわせたクリーンなラインが特徴的。パットで直角的なショルダーラインを演出した、やや身頃の広いものや、Vゾーンを高めに重心をあげたショート丈のシングルジャケットなどがその好例だ。
クラシカルなムードが漂うこれらのジャケットは、ロングシャツやボトムスのレイヤリング、ペプラムを強調するシルエットなどによって、現代的なコーディネートに昇華されている。
目を引いたのは、ジャケットやスカートといったウェアから、ネクタイやソックスの小物まで、あらゆるピースに落とし込まれた柄の数々。セットアップは、あらゆるチェックやストライプの柄をパッチワークで表現。赤いストライプジャケットは、上から垂れるような形状でにマドラスチェックが手織りで施され、さらにインナーまたはスカートにはアイコニックなトムの愛犬“ヘクター”がドット柄で配されている。
ノーカラーコートの襟元や、ニットカーディガンのリブ、フラップスカートの縁などには、赤・白・青のシグネチャーストライプを配し、アイコニックなアクセントをプラス。また、前述したチェック柄のスタイルや、グラデーションのようにパターンを変化させたデザインも赤・白・青をもとにしたカラーパレットで表現されており、トム ブラウンらしさを根底に置いている。