ヌメロ ヴェントゥーノ(N21)の2025年春夏コレクションが、イタリア・ミラノで発表された。
ヌメロ ヴェントゥーノが贈る2025年春夏コレクションは、写真家カールハインツ・ワインバーガーの作品を着想源に、女性たちが自らトレンドセッターとして自由にファッションを楽しんだ、1960年代からインスパイア。エネルギッシュでポジティブなムードを反映したスタイルが登場する。
コレクションでは、メンズカジュアルとクチュールの要素を巧みに融合した。スパンコールを手作業で施した華やかなドレスにはメンズライクなパーカーやモッズコートを合わせ、アクティブなエッセンスをプラス。また、鮮やかなグリーンのポニースキンのジャケットの下には、ピンクのレースランジェリーを覗かせ、シースルーのチェリー柄スカートにはオーバーサイズのアノラックを重ねるなど、マニッシュさとエレガントなドレスの新鮮なバランスを見て取ることができる。
目を引くのは、自由な躍動を感じるシルエット。裾に向かって大きく広がるドレスやケープは、上品ながらもはつらつとした印象を残し、身頃や袖に分量を持たせたコーラルピンクのコートは身体の動きを制限せず、生き生きとした佇まいを形作っている。
ストレートなアイテムも多く散見する中、オーバーサイズも多用された今季のシルエット。タイトなペンシルスカートに、ラインがはっきりする長袖のポロシャツを組み込むルックもあれば、スパンコールの煌びやかなドレスにオーバーサイズのコートを羽織ったものなど、それぞれのコーディネートに統一感を持たせつつ、コレクション全体をみると、シルエットに狭められない自由さを感じられる。
表情豊かな素材使いにも注目だ。きらびやかなゴールドのミニドレスは複雑な模様を描くジャカードを用いて印象的に。キルティングを施したストライプ柄のブルゾンは、長く愛用してきたかのように体になじんでいる。この他、カラーブロックのウールセーターや編み目の温もりを感じるチェッカーフラッグのニットスカート、クレープ素材のブルジョワ風スーツジャケットなども目を引いた。
また、豊かな素材感も特徴的。レザージャケットを羽織ったコーディネートでは、ニットのトップスを合わせ、異なる素材の組み合わせが生み出す“ファッション”を追求している。ほかにも、編み目の大きなカラーブロックのウールセーターや、クレープ素材のブルジョワ風スーツジャケットなど、表情豊かなアイテムが揃う。
全体を通して、鮮やかなヴィヴィッドカラーとソフトな色味を織り交ぜたカラーパレットを展開。特に目を引くのは、柔らかいピンクやパステルカラーのアイテムだ。コートやランジェリーを彩る淡いピンクカラーが、甘さとエレガンスを同時にもたらしている。
全体を通して、鮮やかさと柔らかさが絶妙に融合したパレットが展開され、個性的なスタイリングに華やかさを加えている。特に目を引くのは、ピンクやパステルカラーだ。コートやランジェリーを彩る淡いピンクカラーが、甘さとエレガンスを併せ持つ印象を与える。
リボン付きのフラットシューズや、ヴィヴィッドピンクのキルティングサテンを用いたアシンメトリーフォルムのアイコンバッグ「Jeanne」など、フェミニンなアクセサリーに注目。大ぶりなメガパールやゴールドを用いたジュエリーもまた、シンプルなルックに華やかなアクセントをプラスしている。