ミュウミュウ(MIU MIU)の2025年春夏コレクションが、フランス・パリにて発表された。
コレクションタイトルは、「塩は砂糖のように見える(SALT LOOKS LIKE SUGAR)」。ファーストルックで登場したホワイトのコットンドレスが物語るように、デザイナー ミウッチャ・プラダは、どこまでも純粋無垢な“子供時代”にインスピレーションを得たワードローブを展開してみせた。
決まり切った正解にとらわれない、子供のパワフルな探求心をあらわすのは、見慣れたアイテムを再解釈した着こなしの数々だ。胴体に巻かれたセーターは、両袖をきゅっと結ぶことでビスチェのような印象にチェンジ。ネイビーのスイムウェアはインナーキャミソールとして多用され、華奢なデコルテラインを強調した。
また、ファッションのジャンルやテイストにとらわれない、自由自在なレイヤードも印象的。ハーフジップのスポーティーなトップスにかっちりとしたテーラードジャケットを羽織ったり、ボディを大胆に覗かせるホルターネックトップスとクリーンなプリーツスカートを合わせたりなど、疑いや迷いなく“ただ着たい”という欲望をまっすぐに実現したかのようなコーディネートが、純真な魅力を放っている。
カラーパレットは、ホワイトやブラック、グレー、ネイビーなどベーシックな色彩をメインに。鮮やかなレッドのトップスや、光沢感のあるペールピンクのジャケット、淡いイエローとアイボリーのレースを合わせたワンピースなどが、あどけないアクセントを添えた。
ベビーやキッズウェアを手掛けるフランスの老舗ブランド プチバトー(PETIT BATEAU)とのコラボレーションTシャツもお目見え。身体にさらりと寄り添うようタイトシルエットで、胸元にはミュウミュウとプチバトーのダブルロゴをあしらった。
ランウェイには、ファーストルックを飾ったニコール・キッドマンの娘、サンデー・ローズ・キッドマン・アーバンをはじめ、俳優のヒラリー・スワンクやエリオット・サムナー、(G)I-DLEのミンニ、歌手のシャーロット・カルダン、インフルエンサーのノエン・ユーバンクスといった多彩な分野で活躍するモデルを起用。ラストは、軽やかなネイビーのコートを纏ったウィレム・デフォーが登場し、コレクションを締めくくった。