マーク BY マーク ジェイコブス(MARC BY MARC JACOBS)が、2015年春夏コレクションを発表した。
ロサンゼルスのフェラス・ギャラリーで80年代に起こった反体制の芸術運動をはじめ、レイブカルチャーやDIY精神など、エネルギッシュな要素が今季のインスピレーションに。中でも人工的な素材使いが特徴で、前半のルックにおいては、パステルカラーで彩られたビニールが、スカートやトップスへと姿を変えて登場した。
また先シーズンに引き続き、本コレクションでもイギリス人イラストレーター、ファーガス・パーセル(Fergus Purcell)の大胆なグラフィックが。白シャツには、カルト的なシンボルを思わせるトライアングルや、スローガンのようなメッセージが描かれている。また彼のパワフルなモチーフと相性の良い、Tシャツやオーバーサイズのドレスといったアクティブなアイテムも採用され、同様のデザインで展開された。
淡い色味からスタートしたコレクションは、途中にピンクやイエロー、ブルーといったヴィヴィッドなカラーをはさみ、中盤よりモノクロームの世界へ突入。マスキュリンなスタンドカラーのジャケットにバックパックを取り入れるというユニークな組み合わせや、フェミニンなベアトップドレスの下にシャツを合わせた着こなしなどが登場する。
後半はアシンメトリーなデザインが台頭し、アーティスティックな要素を強めていく。つぎはぎされたスウェット、片側だけチュールをあしらったドレスなど、怖れを知らない若者たちの芸術的な感性が表現されているよう。またラバーのレギンスが多くのルックに採用され、独特の艶が感度の高い装いを完成させる。ラストは、バブルラップ(=プチプチ)をプリーツ地をと合わせた一着で、コレクションを締めくくった。