ケイタ マルヤマ(KEITA MARUYAMA)が2015年春夏コレクションを、2014年11月11日(火)に東京・青山で発表した。タイトルは「春には春の、夏にはナツの」。
インビテーションを開封すると、リボンのついた刺繍の木枠とピンクの花びらが同封されていた。サプライズとともに優雅な香りも閉じ込められており、今季のコレクションイメージを想像させる。
デザイナーの丸山敬太は「近いところで皆様にお洋服を見ていただきたい」「世界観をストレートに伝えたかった」と今回の発表について話す。2シーズンぶりの開催となるショーは、比較的小さな会場で行われ、観客が間近でコレクションを楽しめるよう、リラックスした雰囲気が作り出された。ランウェイの奥には白いヒナギクが敷き詰められ、華やかなムードを届ける。
前半は、イノセントなホワイトを貴重に展開。柔らかなプルオーバーにレースのショートパンツを合わせた装いから始まり、その後はフリルをあしらったトップスとロングスカート、ドローストリングでウエストマークしたコートとフレアスカートなどが続く。ウェアラブルでありながら、どれも清々しくフェミニンな印象だ。ノーカラーのシャツとリラクシングなパンツといった、少しマニッシュな着こなしも、小花の刺繍がなされ優しげな表情を持っている。
中盤より、ギンガムチェックや大ぶりのフローラルモチーフが登場。一枚でさらりと着こなせるシャツドレス、薄手のニットをシャツにレイヤードしたスタイルといったモノトーンルックを披露したほか、花柄のロングスカートとチェックシャツといった異なる柄同士のコーディネートも見られた。
その他、ブルージーンも今季のキー。パッチワークのノーカラーコートに、クロップドトップスを合わせた全身ネイビーの着こなしは特徴的な1ルック。異なるデニムをつなぎ合わせることで、微妙な色合いの違いを楽しめる。お揃いのフリンジ付クラッチバッグをコーディネートして、統一感のある着こなしに。
その後は鮮やかな色味とともに、ブランドらしいオリエンタルな世界観を表現。トラッドなジャケットにあわせたスカートやパイピングのトレンチコート、ドレスなどには賑やかな鳥や花の模様が描かれている。チャイナドレスを思わせるディテールや、エスニックな白シャツなどもエレガントなコーディネートに織り交ぜられた。また全体を通して、足元はレースアップのフラットサンダルやハイヒールでリゾートらしさを感じさせ、ニットワークやビジューの小ぶりバッグは、デコラティブなデザインがコーディネートのアクセントとなった。
ラストは、モデルとお揃いのレースアップサンダルを履いた丸山が登場し、コレクションを締めくくる。特にテーマは設けず、自分の好きなものをフレッシュに表現したという今季、丸山は「デビューコレクションのよう」だと話している。