ユマコシノ 2015-16年秋冬コレクション - かき鳴らすパンク、都会を駆け抜ける女性像

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ユマコシノ(YUMA KOSHINO)の2015-16年秋冬コレクションが、2015年3月18日(水)に渋谷ヒカリエで開催された。今シーズンのテーマは「メトロポリタン・ノマド」。都会のミニマムでスピード感のある世界と、花々が咲き、遊牧民の生きる野生の世界、2つの要素を融合したデザインを披露した。

コレクションは幾つかの構成に分けて演出された。まずは、花柄迷彩が印象的なデニムコレクション。パープルやブラウン、ワインレッドなど、暗めの色合いでアイテムを彩る。スカートから、シャツ、ジャケットと丈の長さを変えることで、立体的なレイヤードを組み立てたスタイルも登場する。また、全身落ち着いた色合いの中に、靴のバックルで少し派手めな演出を。幾つもの紐から成っているようなバックルは、差し色効果抜群だ。

そこからは、グラフィカルな模様とゴリラなど動物のモチーフが目を惹くルックがランウェイに。カジュアルなイメージのソックスやポップなトートバッグなど、少し都会の生活から離れて一息ついたような時間が流れた。

しかしその後は一変、落ち着いたトーンでボタニカル柄をあしらったアイテムが登場。リブ編みのパンツやアクティブなブルゾンなど、スポーティなアイテムも、エレガントな柄と色合いを合わせれば、女性らしいイメージに様変わりする。また、ゴールドのアクセサリーを始めとした煌びやかな色をさりげなく投入することで、リュクスな雰囲気も纏う。

終盤からは、タイダイのような色の混じり合いが珍しいニットを始め、ペールトーンでまとめたアイテムの行列。白黒モノトーンの白を、ペールトーンに置き換えることで色使いに幅を持たせたという。明るい色の連続とミックスは、サイケデリックな印象も与える。

ラストは、パンクなエレキギターの音楽がかき鳴らされる中、オールブラックのスタイルを披露して幕を閉じたショー。同じ色で統一することで、素材感の違いを見せたいと、デザイナー小篠ゆまは語る。めまぐるしく時間の過ぎる都会を駆け抜ける女性。そんなスピード感溢れる力強い姿は、上にかき上げられた髪型や、シルバーの化粧などにも現れていた。