ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)演出の舞台『最後のドン・キホーテ THE LAST REMAKE of Don Quixote』が、2025年9月中旬から10月上旬にかけてKAAT 神奈川芸術劇場にて上演される。その後、ツアー公演として大阪・福岡でも10月から11月にかけて上演される予定だ。
舞台『最後のドン・キホーテ THE LAST REMAKE of Don Quixote』は、ケラリーノ・サンドロヴィッチがKAAT 神奈川芸術劇場にて上演を行う約6年ぶりの新作。これまでもバレエや舞台、映画など様々な形式で表現されてきたセルバンテスの小説「ドン・キホーテ」をもとに、ケラリーノ・サンドロヴィッチが物語を「読みかえ」て新たな冒険奇譚を描き出していく。
原作となる「ドン・キホーテ」といえば、現実と妄想の区別がつかなくなり、荒唐無稽な行動を繰り広げる男の物語だ。騎士道物語を読みすぎて自身を遍歴の騎士と思い込んだ初老の男は、古い鎧を装着してドン・キホーテを名乗り、やせ馬にはロシナンテと命名して旅の相棒に。また、近所の娘を空想上のドルシネア姫に見立てて慕い、お供のサンチョ・パンサを連れて、行く先々で奇想天外な“世直し”の冒険を続ける。
「ドン・キホーテ」のリメイクとなる『最後のドン・キホーテ THE LAST REMAKE of Don Quixote』では、自身をドン・キホーテだと思い込む初老の郷士をはじめ、サンチョ・パンサや空想上のドルシネア姫といった原作のキャラクターたちを引き継ぎつつ、新たにドン・キホーテを取り巻く人物たちも登場する模様。生演奏を交えての演劇となる。
『最後のドン・キホーテ THE LAST REMAKE of Don Quixote』を通じて描かれるのは「純粋な不謹慎さ」。「夢や理想」は効率や時間、お金といった世間的に「フツー」な既定路線の価値観にかき消されていきがちなもの。しかし、主人公の老人ドン・キホーテはそうした“健全な社会”を作ろうとするメカニズムに真っ向から抗っていくという。夢と妄想、そして正義感に取りつかれた人間の狂気を、原作の要素とKERA独自の不条理さを交えて舞台上に表現していく。
主人公のドン・キホーテを演じるのは、『世界は笑う』や『ドクター・ホフマンのサナトリウム ~カフカ第4の長編~』などKERAの舞台にこれまでも出演してきた大倉孝二。さらに、咲妃みゆや音尾琢真、須賀健太、緒川たまきらが共演を果たし、舞台上を縦横無尽に駆け巡っていく。
【詳細】
KAAT 神奈川芸術劇場プロデュース
舞台『最後のドン・キホーテ THE LAST REMAKE of Don Quixote』
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:大倉孝二、咲妃みゆ、山西惇、音尾琢真、矢崎広、須賀健太、清水葉月、土屋佑壱、武谷公雄、浅野千鶴、王下貴司、遠山悠介、安井順平、菅原永二、犬山イヌコ、緒川たまき、高橋惠子
■神奈川公演
上演時期:2025年9月中旬~10月上旬
会場:KAAT 神奈川芸術劇場 ホール
住所:神奈川県横浜市中区山下町281
■ツアー公演
上演時期:2025年10月~11月
場所:
・福岡公演/J:COM 北九州芸術劇場 中劇場(福岡県北九州市小倉北区室町1-1-1-11)
・大阪公演/SkyシアターMBS(大阪府大阪市北区梅田3-2-2 JPタワー大阪6F)
ほか予定