HYKE(ハイク)の2016-17年秋冬コレクションが発表された。
立ち上げ当時よりテーマを設けず、何かしらのスタイルや古着から着想を得て、コレクションを製作してる吉原秀明と大出由紀子。今季は、ワークとミリタリーをキーワードに選んだ。2つの要素がこれまで築いてきた歴史、そして、デザインの変遷からインスピレーションを得て、独自の感性でリビルドした新しいウェアを提案する。
コレクションピースにアクセントを与えるベルトは、モーターサイクルコートから着想を得たもの。ざっくりとしたドロップドショルダーのコートやウールドレスに採り入れられ、モデルの華奢な身体をたっぷりな布地で包み込む。また、ワークシャツからヒントを得たポケットは、オールインワンやバイカラートップスの胸元に斜めに添えて、ポップなエッセンスを加える。
90年代アメリカのワークウェアでよく用いれたチェック柄は、ラップスカートやサイドプリーツのフレアスカートをランダムに彩り、アート性をもたせて。一方、ミリタリー調のレッドは、フード付きロングコートを大胆に染め上げて、スパイスを効かせた。
こういった刺激的な色柄はもちろん存在するが、基本的に装飾性は控えめ。厚手のウールニットは、スライスするように生地をずらし、ニットスカートは前後で編み方を変えて、プレーンなスタイルから距離を置く。また、軽量なダウンコートは、アーム部分だけ異素材で切り替え、キルティングで流れるようなラインを配して、シンプルななかで遊びをみせている。