『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の続編となる映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ(STAR WARS:THE LAST JEDI)』が、2017年12月15日(金)に公開される。
「フォースの覚醒」で“フォースを覚醒させた”レイ、“ダース・ベイダーの意志を継ぐ決意をした”カイロ・レン、そして“伝説のジェダイ”ルーク・スカイウォーカー。
レイは内なる強大なフォースを覚醒させながら、その理由も使い方もわからずに行き場を失い、カイロ・レンは、肉親をも欺き、ダークサイドへと墜ちていく。“光”と“闇”の間で揺れ動く2人を待ち受ける衝撃の運命、そしてついに姿を現した伝説のジェダイであるルーク・スカイウォーカーはこの物語に何をもたらすのか。
”最後のジェダイ"はルークを指すのか、もしくはフォースに目覚めたレイを指すのかなど様々な憶測を呼んいるが、監督は『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』について「核心に迫ることになる」と、前作の謎が明らかになることをコメント。ルーク・スカイウォーカーがレイに「私が知る真実はひとつ、ジェダイは滅びる」と語る衝撃的な告白シーンが披露されており、これまでとは全てが逆の方向に動き始める衝撃的な展開が待っている。
眠りから覚め、ファーストオーダーのキャプテン・ファズマと交戦するフィンや、ルークとのライトセーバーの修練を経てフォースに目覚めていくレイ、傷を負い憎しみに身を任せるカイロ・レンなどのシーンが盛り込まれている。また、カイロ・レンがレイに対して手を差し伸べるという衝撃的な一幕も用意されているようだ。果たしてそれはレイをダークサイドへと引き込むためか、あるいはライトサイドへの帰還を意味するのか。
映画の公開に先駆けて、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の監督とキャストによる来日記者会見が、12月7日(木)に六本木にて行われた。登壇者は、ルーク・スカイウォーカー役 マーク・ハミル、カイロ・レン役 アダム・ドライバー、ライアン・ジョンソン監督、プロデューサー キャスリーン・ケネディ。
未だにストーリーがベールに包まれている『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』。"シリーズ史上最も衝撃的な内容"とファンの間でも期待が高まる中、プロデューサー キャスリーン・ケネディは、見どころについて以下のようなコメントを残している。
「"最も衝撃的なこと"を説明することは難しいのですが、この映画には"光"と"闇"の緊張感があります。そして、レイは衝撃的な"変身"を遂げていきます。ルーク・スカイウォーカーや、カイロ・レンとの関係を通して『自分とは何者なのか』ということを探っていく。これが最も衝撃的なことだと思います。」
また、カイロ・レンが、祖父 ダース・ベイダーのように身に着けている"マスク"にも多くの謎が残されたまま。カイロ・レン演じるアダム・ドライバーは、このマスクについて、次のように語っている。
「カイロ・レンは、マスクに対して愛憎関係があります。マスクをかぶることは、『スター・ウォーズ』のただ単に象徴的なものであるからという訳ではありません。何故マスクが必要なのか、何から隠れるためにこのマスクをかぶっているのかを考えることが必要です。多くのヒントやアイディアが、衣装にも反映され、形となっています。」
さらに、エピソード4~6まで主人公ルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルが、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』では本格的にカムバック。彼は予告編でのルークのセリフ「たった1つ真実を私は知っている。ジェダイは滅びる」について次のように話している。
「脚本を読んで思ってもいなかったことが起こりました。本当かよ!?と。ルーク・スカイウォーカーは最初の3部作の中では、最もポジティブな性格でしたから。最も希望に満ち溢れたキャラクター。ですから、なぜそんな結論に至ったのか?その経緯とは?何が彼に起こってしまったのか?と思いました。見て下さる人には、それを見つけ出してもらおうと考えています」
また、旧3部作の第1作目から約40年もの歳月がたった現在、最新技術を使用して撮影された『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』について「旧3部作を撮っていた時とは、技術が格段に進化しました。当時の監督は、"最も高額なバジェットが必要なインディー映画"と呼んでいましたが、それだけ技術やお金がなかったので、想像や工夫をこらさなければいけなかったのです。技術が進化した現在、進化しすぎたことによってこの作品では『昔に戻ろう』という風潮があるように感じました。『今回のスター・ウォーズも実際のセットを使用しよう』と。ただ1番驚いたことは、映画つくりの過程やスケールがとてつもなく大きくなったことです。作品中のクリーチャーや、衣装、セット、武器… 大人数のスタッフがそれぞれの担当を持ち、分業作業を行っている。自分はひとつの"モザイク画の欠片"にすぎないのだということを感じました」と語っている。
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』での撮影を最後に、他界してしまったレイア姫役キャリー・フィッシャー。作品内では、長年に渡り双子役として共演していたマーク・ハミルは突然の死を無念に思う胸の内を明かした。
「自分の中では、彼女が今も生きているような感じがしてならない。彼女の遺作となったことで映画自体が感傷的なものにはなってほしくはないです。彼女のモットーとしたように、毎日の日々を精一杯生きるというメッセージを受け取って、この作品を観ていただければ嬉しいですし、彼女もそう望んでいると思います。」
監督&脚本を担当するのは『LOOPER/ルーパー』で注目を集め、ハリウッド期待の新鋭監督の1人ライアン・ジョンソン。
「スター・ウォーズは常に、家族の物語、また成長についての物語。言い換えると、青春時代から大人へと成長する転換期の物語とも言えます。ジョージ・ルーカスが手掛けた最初の三部作でもそうでした。成長とは、すべての主人公たちがにもあてはまり、成長して大人になる、人になっていく地図のようなものを見ているのであり、物語の核というのはそんなところにある、とても根本的なことだと考えています。」
また、オリジナルから影響を与えていると言われる黒沢監督については、次のように話す。
「影響はとても大きいと思います。レイが影になって立っているショットがあるのですが、お姫様が影になって立っていて、その向こうにお殿様の影も見えるという『隠し砦の三悪人』をイメージさせる画面構成のシーンがあり、並べてみるととてもよく似ています。」