今年60周年を迎えるロンドンの名門芸術大学ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)のファッションコースの卒業ショーが6月に行われた。 同コースは1948年にヴォーグのエディターであったマッジ・ガーランド(Madge Garland)によって設立され、ロンドンのファッションシーンを牽引する人材を多く輩出してきた。卒業生にはオジー・クラーク, ダイアナ元妃のウエディングドレスをデザインしたことで有名なエリザベス・エマニュエル,帽子デザイナーのフィリップ・トレイシー, ジュリアン・マクドナルド、バーバリーのクリストファー・ベイリー、アーデム、オーラ・カイリー、クロエのクレア・ワイト・ケラー、スチュワート・ストックデイル、ニール・バレット等がいる。
今年はメンズ・ウィメンズ科、ニット科、アクセサリー科、フットウェア科、帽子科の32人のPostgraduate(ポストグラジュエート・修士コース)の学生がキャットウォークや展示会形式で作品を発表した。唯一の日本人学生である鎌倉明香さんもウィメンズウェアのコレクションを発表。2年間の学生生活でデザイナーとしてどうなるべきかということを徹底的に学んだという彼女のこれからの活躍が楽しみだ。黒と白、オレンジの鮮やかなカラーコントラストのドレス達は、構築的なパーツから流れ落ちる美しいドレープが印象的。アクセサリー専攻のLaura Amsteinによるコンパクトなレザーバッグが、コンテンポラリーなムードを一層引き立てている。 ショーにはスージー・メンケスはじめメディア関係者やファッション関係者が多数訪れ、未来のスターデザイナーの門出を祝福した。