イッセイ ミヤケ メン(ISSEY MIYAKE MEN)の2017年春夏コレクションが2016年6月23日(木)、フランス・パリで発表された。「JOURNEY from a WHITE PAGE」と名付けられた今シーズン。インド・バラナシの旅で目にした、生活に寄り添うミニマルなスタイルから着想を受けている。
序盤を彩ったのは、白と黒のソリッドカラーで展開されたリンクル素材のアイテム。布を部分的に縮ませて凹凸を生んだテキスタイルは、糸の撚りや織り柄、竜巻絞りなどを使いモノクロながら表情は豊か。リラクシングなセットアップや、ポンチョのように布自体を纏うもの、シャツなどワイルドでゆったりとしたコーディネートが披露された。
白いキャンバスはだんだんと色彩を帯びて行く。インドやネパールのヒンドゥー教の春祭り、ホーリー祭からインスパイアされたカラフルな柄は、抽象的な水彩画のよう。リネンにプリントしたスタンプチェックや、スーツ生地のマーブル柄は、複数の版を駆使した手作業で生まれる唯一無二の味わいだ。
終盤に見られるのは、目を凝らしたくなるような楽しいセットアップたち。立体感を保ちながらミニマルに仕立て上げたジャケットと、サロペットのようなボトムスのバランスは、これまでにない重層感だ。スタンドカラーや比翼のディテールにより、ネクタイがなくてもフォーマルに決まるスタイリングを提案している。