ミラノファッションウィークで、アルベルタ フェレッティ(ALBERTA FERRETTI)が2012年春夏コレクションを発表した。
多く見られたのは、女性らしい身体のラインを強調したフィット感のあるシルエットや、柔らかく軽やかな透け感のあるシフォン素材、レース使いが目立ったフェミニンなスタイル。
オレンジや鮮やかなピンク、そしてグリーンといったアルベルタフェレッティには珍しい原色が目をひく。民族テイストやトロピカルな植物をモチーフにしたエキゾチックなプリントスカート、アースカラーのミリタリー風シャツも登場し、優しさやたおやかさをイメージさせる一方で、女性の内面から滲み出る芯の強さを感じさせた。足元は華奢なストラップサンダルで統一され、新しい季節の訪れを喜び心躍る女性の可愛らしさを連想させる。
特に印象的だったのは、両サイドに透明のシフォンを用いたドレス。動きに合わせて表情を変える姿に目が離せない。なめらかなデコルテを魅せる大胆にカッティングされた襟元や膝下丈のボトムは、自分らしい美しさを知っている大人の女性が醸し出す、媚びない余裕の表れ。
ラストは、優美に仕上げたロングドレスが連続で3ルック。強く、重い印象を持たれがちな黒をシフォンの柔らかさと透け感でまとめあげ、着ている女性の多面的な魅力を象徴的に映し出したコレクションが幕を閉じた。