エムエスジーエム(MSGM)の2017年春夏ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッション・ウィーク5日目の2016年9月25日(日)に発表された。
不気味に変わる大小さまざまなドット柄。昨シーズンのキーアイコンに代わり登場したのは、フリルだ。右から左へ流れるようにトップスの上を走り、足回りを包み込むようにミニスカートで踊る。フリルトップス&スカートを合わせて、アイスクリームのように段々重ねにしたり、Tシャツの上にフリルキャミソールがレイヤードされたり…。本来、フェミニンなディテールであるはずなのだが、その大きすぎるサイジングのせいか、はたまた、意表を突く着こなしのせいか、不気味な生き物のように映る。
アバンギャルドさでいえば、シャツの着崩し方も同様だ。サンドウィッチからパンより一回り以上大きな具材がはみ出しちゃったみたいに、仕立てのいいシャツが上から重ねたアイテムからはみ出ている。育ちのいい子が着る、アーガイルセーター×シャツの組み合わせも、上のニットが小さすぎてシャツが主張。模様も蛍光色で描かれいて、普通じゃない。
また、同じアイテムの掛け合わせもムードだ。ドレスオンドレス、スカートオンスカートは当たり前。Iラインワンピースのスリットからシースルースカートをのぞかせているものもある。
スピード感は、変わらず大切なポイント。鮮やかなレッドやブルー、さらに蛍光色も仲間に入れて躍動感を加速させた。足元はフラットサンダルまたはスニーカー。ブラックラインが映えるボーダー柄や、ショート丈レギンスの採用もスポーツからの着想だろう。