アニエスベー オム(agnès b. homme)の2017-18年秋冬コレクションが、パリファッションウィークの最終日2017年1月22日(日)に発表された。
男性の日常のワンシーンを想起させるような今シーズン。ランウェイではモデル以外に、アーティストやミュージシャン、そして学生など様々な顔ぶれが揃っている。
まず最初のシーンでは、ダッフルコートや、フーディッドコートなどで合わせたデイリールックが登場する。トグルまで黒のシックなダッフルコートにはパーカー、柔らかな白のウールコートにはアニエスベーらしくボーダーをあわせている。ニットジレとシャツには側章入りのタイトなパンツをセットして、ベーシックウェアに洗練されたポイントをプラスした。
カラーパレットが大きく変わり、暖かみのあるアースカラーが投入される。それに伴って素材もヘリンボーンやレザーなどの風合い豊かなものとなった。ナチュラルな風合いのグリーンのコートは革とも相性が良く、ゴージラインに切り替えてそっと添えている。一方で、スーツスタイルは洗練されたムード。オーソドックスなフォルムや素材感の良さを存分に引き出している。
終盤は、ドレスアップしたルックがランウェイを彩る。タキシードや燕尾服、そして古典的なカラマニョールまで。ウィングカラーに蝶ネクタイを付けたナイトシーンを連想させるスタイルだ。そんなパーティスタイルをさらに盛り上げたのはラストのライブパフォーマンスだろう。世界の男性たちの日常を感じられるランウェイは、男性がもつ華やかさの余韻を残しながら幕を閉じた。