カラー(kolor)は、パリ・ファッション・ウィーク期間中に、プレゼンテーション形式で2017-18年秋冬コレクションを発表した。
これまでインスタレーション形式でパリでウィメンズコレクションを発表してきたカラーであったが、今季はモデルシューティングをその場で行うという新しい演出のもの最新コレクションを紹介した。場所はPalais de Tokyoで、2017年3月5日(日)のことである。
パリでの新しい展開をスタートさせた、デザイナー阿部潤一が追い求めたのは、美しさとエレガンスである。甘く、優しく、ロマンチックに。そんな典型的なスタイルではなく、不完全さや未完成さを一つの軸として、女性らしさの探求をスタートさせた。
最も多く用いられた手法がパッチワークである。コートやジャケットには、ランダムに異素材が配されていて、ラペルから胸元までファーで覆った温かみの溢れるものもある。真っ赤なドレスにはリボンとレースをコンビネーションさせて。コーデュロイのパンツには、サイドにリボンのように異素材を組み合わせてアクセントを加えた。
また、メタリックカラーと蛍光色の差し方もポイントに。クラシカルなコートには、蛍光色を纏ったフーディを差し込んだ。また、ピーコートにはゴールド&シルバーで鎖のようなものをペイント。どこかで時間が止まってしまったかのような、不完全なメタルカラープリントが裾に配されていた。
ショート丈ジャケットまたはトップスに、スカート、ファー付きフラットサンダル……が基本のスタイル。シューティング時にモデルたちが、身体をくねらせまた左右に振り返り、ふわりとスカートを揺れ動かせていたのが印象に残る。