オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE℅ VIRGIL ABLOH)が、2018年春夏メンズコレクションをピッティ・ウォモで発表した。
このシーズンの創作について、ヴァージル・アブローは「ピッティは伝統的なメンズウェアとテイラリングの祭典。そのコンセプトをNYのダウンタウンの若者たちに向けて自分なりに解釈した。イメージしたのは今までと同様、都会的な若者達の為の服だが、毎シーズン彼らは成長して洗練されていくと考えている。」と話している。
テーマは「temperature(温度)」。しかし、ただ“HOT=暑い”“cool=涼しい”という概念ではない。今回は、普段の生活でその言葉をどう捉えているかを掘り下げて考えている。例えば、“HOT=イケてる”とは何なのか、今“熱い”ブランドが何なのか、それから“COOL=かっこいい”とは何なのか……。比喩的に用いられる温度が、このテーマの本質なのだ。
それを表すために提案したのは、春夏シーズンなのに極端な素材使い。通常の“温度”という意味も込めているらしい。“暑い”で言うなら、起毛のスウェットやボリュームたっぷりのダウンベスト、ゴブラン織りのパンツ。“涼しい”で言うならタオル地のセットアップ、爽やかななアロハシャツ、そして半透明ポリ素材のアウターなど。でも、こうして“暑い”と“涼しい”が混合されることで、最高に“HOT”&“COOL”が完成している。
また、ヴァージルは、今回場所をピッティに移したことから、ユースだけではなく、大人にも着てもらいたいという想いがあったようだ。いつもよりもテーラリングを目立たせ、クラシカルなスタイルも提案している。もちろん、そうは言っても“らしさ”は健在。テーラードの中には黒のジャケットを白のシースルー素材で覆った前衛的なデザインも垣間見える。