ラマルク(LAMARCK)の2018年春夏コレクションが東京・恵比寿で発表された。プレゼンテーションのショーと展示会を融合し、今シーズンから「See Now Buy Now」システムを導入。今後はコレクション発表直後に、誰でもウェブ上にて予約購入が可能となった。
そんな今季のテーマは「スパツィアリスモ(SPAZIALISMO)」。これはイタリアの画家であるルーチョ・フォンタナが提唱した、アートの垣根を取り払うことを目的にした芸術運動だ。コレクションでは彼の思想、そしてデザイナー・森下慎介のルーツがミックスされた。
ルーチョ・フォンタナはキャンバスを大胆に切り裂いた作品で、二次元・三次元という概念を超え、立体アートを生み出した。その奥行き感は今回のウェアやシルエットに影響している。部分的にプリーツ幅を変えることで独特の動きを出したプリーツスカートや大胆なフリンジ使いでボリュームを出したトップス&スカートが登場。
また、スカート2着を重ねたり、スカートとパンツを組み合わせたりと、巧みなレイヤードスタイルでフォンタナの画風を感じさせる奥行きあるシルエットを描き出した。
フォンタナの空間主義は、過去と現在という時空にも影響を与えた。デザイナーは自身のルーツを辿り、自身が幼少期に過ごした両親の出身地でもある広島と長崎に辿り着いた。アロハシャツは長崎によく見られる「大風車」を描くことで一風変わった絵柄に。さらに、広島で触れた自然はフラワー&ボタニカルモチーフに表われた。ロングシャツやレースパンツ、トップスにはよく見ると花柄に、ワンピースやスカートには葉っぱを彷彿させるフリンジ使いが見られた。