2012年3月3日、ヴィクター&ロルフ(VIKTOR & ROLF)が2012-13年秋冬コレクションをパリファッションウィークで発表した。ランウェイのバックには大きな月のイメージと各ルックの影絵が映し出され、その前をモデルがジグザグにウォーキングするという演出でショーが繰り広げられた。ドーリーな前コレクションから雰囲気をがらっと変えて、エレガンスを追求。モダンなヴィクトリアンビューティーを表現し、ソフトでフェミニンでありながら、時に迫力を感じさせるコレクションとなった。
カラーパレットは黒、白、グレイ、ブラウン、ゴールドなど、ダークトーンがリッチなムード。シルクサテンにはファーの模様をプリントし、テーラリングスタイルを取り入れたパジャマシルエットはロマンティックなラインを描く。ボリュームのあるファーコートは大胆にシェービングされ、シンメトリックなグラフィックパターンが新鮮で強烈な印象。イヴニングドレスは黒のシースルーの危うさや、ゴールドのガラスビーズのシックな輝きで、クラシックかつモダンという二面性を併せ持つドラマティックなスタイルを作り出した。
コーディネートの脇役は、ニーハイ丈のスティレットブーツやクラシックパンプス、シャイニーな仕上げのべっ甲のハンドバッグなど。 最後にデザイナーの二人が影絵風に登場して、ドラマティックにショーの幕が閉じられた。