ニューヨークファッションウィークで発表された、2010年9月からクリエイティブ・ディレクターを務めるフェリペ・オヴィエラ・バティスタによるラコステ(LACOSTE)の2012-13年秋冬コレクション。”rugby dress meets ski-suit”をテーマに、インスピレーション源となったのは、1966年にラコステがプロデュースしたフランスのスキーナショナルチームのアウトフィットと、1930年にラコステ一族が雪山のドライブを楽しむ写真。アルペン用セーターを改造して鮮やかなカラーリングを加え、これらを現代的にアレンジした。
カラーパレットは、ウィンターホワイト、そしてパールグレーといったニュートラルなカラーが基調。ネイビーとキャラメルがエレガンスを生み出す一方で、フレンチクラシックの代表的なブルー、ホワイト、レッドといったカラーが全体に力強さを加えた。
テーパードパンツをはじめとしたシャープでスポーティなラインのボトムが、軽やかなレイヤリングを作り出している。一方、丸みのあるパーカや織地のテクスチャーを印象的に引き立たせるニットウェアはよりルーズに仕上がり、メンズとウィメンズともに冬のボリューミィなスタイリングのアクセントに名乗りを上げた。
大きな衿や袖に変幻自在なフードは肩の部分のジッパーで切り離すことができ、肩を交差するようにドレープしたカーディガンに変身するスタイルにも注目だ。また30 年代への回顧的意味を持つ幾何学模様のツイードプリントや、カシミアやシルクピケのふくらはぎ丈のスカートは、アフタースキーのラクジュアリーなワードローブをイメージしている。
2012年春夏コレクションでブランドのアイコン的アクセサリーとなった「キャシーバッグ」に加え、アルペンにインスパイアされたシューズやアイウェアも展開した。メンズで登場したネオクラシカルな印象のレザーとスエード製バッグは、小旅行にも使えそうなたっぷりとしたサイズ。ブランドのDNAを貫くスポーツウェアへの探求心が、新しいシルエットと素材でアーバンスタイルへと生まれ変わらせた。