ショーン・ベイカーが監督・脚本を務める映画『ANORA アノーラ』が2025年2月28日(金)に公開される。
『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』や『タンジェリン』、『レッド・ロケット』などの作品を世に送り出し、アメリカの性産業従事者やマイノリティをユーモアを交えて描いてきたショーン・ベイカー。
新作映画『ANORA アノーラ』では、ロシア系アメリカ人ストリップダンサーの女性を主人公に、ニューヨークの街で繰り広げられるジェットコースターのようなロマンスと騒動を描く。セックス、美、富というパワーゲームの中で利用されながらも、自らの幸せを追い求める人間たちの姿をユーモラスかつ真摯に映し出す。ショーン・ベイカーの作品史上最もエンタメ性が高く、人間らしさや温かみに溢れた作品だ。
ニューヨークでストリップダンサーとして働く主人公のアノーラは、ロシアの新興財閥の息子イヴァンと出会い、“契約彼女”に。その後、瞬く間に結婚するも、息子の結婚に反対するイヴァンの両親が乗り込んできて大騒動へと発展してしまう……。
『ANORA アノーラ』の見どころは、身分違いの恋という古典的なシンデレラストーリーを、ビターな現実もあわせて描写している点。一筋縄ではいかない展開に立ち向かう、強気でセクシーなアノーラの姿と、ラブストーリーかと思いきや、ダークでファニーな追跡物語へと様相を変え、ブライトンビーチ、コニーアイランド、マンハッタンを駆け抜けていく怒涛の展開に注目だ。
主人公アノーラ役を演じるのは、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で短い出演時間ながら存在感を放っていたマイキー・マディソン。『ANORA アノーラ』には主演として参加するだけでなく、脚本の段階からコミットしているという。
主人公 アノーラ…マイキー・マディソン
通称アニー。NYでストリップダンサーをしながら暮らす。祖母の影響で、ロシア語を少し理解することができる。職場のクラブでロシア人の御曹司 イヴァンと出会い、彼の財力と若々しいエネルギーに魅了される。彼がロシアに帰るまでの7日間、1万5千ドルで“契約彼女”になる。パーティーにショッピングと豪華な時間を過ごした2人は休暇の締めくくりに衝動的に結婚するが、結婚に猛反対のイヴァンの両親から攻撃を受け、イヴァンからも置いて行かれてしまう。
イヴァン…マーク・エイデルシュテイン
奔放な性格のロシア人の青年。アニーの情熱的な魅力にたちまち夢中になり、ブライトン・ビーチにある巨大な邸宅にアニーを招く。休暇の締めくくりにアニーにプロポーズし、瞬く間にアニーと結婚する。しかし、両親がロシアからやってくると聞き、そそくさと逃げ出す。
アルメニア人司祭のトロス…カレン・カラグリアン
イゴール…ユーリー・ボリソフ
ガルニク…ヴァチェ・トヴマシアン
アメリカでのイヴァンの見張り役。息子の結婚に猛反対するイヴァンの両親が息子の邸宅へと送り込む。
なお、『ANORA アノーラ』は、第77回カンヌ国際映画祭最高賞 パルムドールを受賞。第82回ゴールデングローブ賞では作品賞や監督賞を含む主要5部門にノミネートされるなど、各国の賞レースで高い評価を得ている。
ストリップダンサーの“アニー”ことアノーラは、職場のクラブでロシア人青年イヴァンと出会い、1万5千ドルで彼がロシアに帰るまでの7日間、“契約彼女”になるという提案にのることに。贅沢三昧の日々を過ごした2人は休暇の締めくくりにプライベートジェットでラスベガスへ訪れる。イヴァンに惹かれていたアニーは、イヴァンに結婚してみる?と提案。するとイヴァンから衝動的にプロポーズされ、戸惑いながらもその申し出を受け入れたアニーは24時間営業の教会で結婚式を挙げる。
そんな中、息子が娼婦と結婚したと噂を聞いたロシアの両親は結婚に猛反対。アメリカでのイヴァンの見張り役として雇っていた体格のいい男たちを息子の邸宅へと送り込む。両親がロシアからやってくると聞いて逃げ出すイヴァンに置いて行かれながらも、全力で闘うアニー。最終的には男たちとともに逃げ出したイヴァンを探すアニーだったが、ほどなくしてイヴァンの両親がロシアから到着。空から舞い降りてきた厳しい現実を前に、アニーの物語の第2章が幕を開ける。
【作品詳細】
映画『ANORA アノーラ』
公開日:2025年2月28日(金)
監督・脚本:ショーン・ベイカー
編集:ショーン・ベイカー
製作:ショーン・ベイカー、アレックス・ココ、サマンサ・クァン
出演:マイキー・マディソン、マーク・エイデルシュテイン、ユーリー・ボリゾフ、カレン・カラグリアン、ヴァチェ・トヴマシアン
原題:ANORA
R18+