NYファッションウィークで発表されたマークジェイコブス(MARC JACOBS)の2012-13年秋冬コレクション。エキセントリックな色使いとスタイリングが印象的だ。モノトーンやシルバーをベースに、レッド、マスタードイエロー、パープル、ピンク、グリーンなどビビッドさの中にダークな魅力をはらんだカラーが勢揃い。
光沢感あるレザーをパッチワークしたスカートの下にクロップドパンツを合わせたコーディネートは、遊び心あるストリートのスタイリングをお手本に取り入れているかのよう。また、フラワープリントが施されたシルクのグラニースカートやツイードのジャケット、胸元とつながるマフラーを結んだトップスがエレガント。それでいてカラフルなビッグハットや大きなバックルが付いた男性的なシューズがはずしを加え、強いインパクトを与えている。
そして今回最も注目すべきは、小物使い。昔懐かしい毛糸で編まれたショールやブロケードのような妖艶な光を放つスカーフ、カラーリングされたロングファーを施したバッグなどいずれも個性的だ。
ショーの後半にはホワイトシャツにワンピースを合わせたコーディネートが複数登場。シンプルなアイテムが投入されたことで一層柄や素材感が引き立てられた。そしてラストを飾ったのは、胸元を大きくカッティングしたドレスたち。千鳥格子やグレンチェックの表現や、ランダムにカットされた布地を合わせたパッチワークなど、異素材の組み合わせを活かしてシックにまとめていた。