ダンヒル(dunhill)が、2019年春夏コレクションを発表した。
今シーズンのダンヒルが表現するのは、伝統的な紳士服の解体。”エレガンス”と”挑発や不遜さ”という相反するような要素が共存する英国のファッションの本質を参照しながら、その多面性やコントラストをコレクションに落とし込んだ。
スーツスタイルは、クラシックなシルエットで仕立てられながらも、カジュアルで実用的な着こなしに変化している。ジャケットには、伝統的で紳士らしいダブルブレストを採用。一方で、太ももの辺りまで長さのあるビッグシルエットのジャケットや、長い裾にスリットが入ったパンツに、リッラクスしたムードを感じさせる。
アイテムの組み合わせ方にも、意外性に富んだコントラストが意識されている。ラグジュアリーなレザーは、ハードなボンバージャケットに用いられ、エレガントなスーツスタイルに大胆にコーディネートされている。また、フォーマルなトラウザーには、グラフィカルな模様のナイロンジャケットを組み合わせ、都会的なスポーツスタイルの要素を融合した。
コレクションを印象付けるモアレシルクは、繊細な光沢感を放ち、フォーマルなイヴニングウェアに多用される素材。そんなラグジュアリーなモアレシルクが、シャツやベストとして、コレクションではまるで工業用ファブリックがごとく実用的に処理されている。