テーマは、「同じ美意識や感性を持った、都会の個性的な青年グループの夏休み」。
トラサルディ(TRUSSARDI)の 2013年春夏コレクションは、ロマンチックなイタリアのティレニア海岸が舞台だ。デザイナー、ウミット・ベナンは、日常の煩わしさを忘れて、お気に入りの場所で仲間たちと過ごすリラクシングなひとときを提案した。
緑ならボトルグリーンからセージ色、白もクラッシックホワイトからオフホワイトまでといったように、トーンが絶妙に使い分けたコーディネートが目立った。生地はヴァカンスというテーマに合わせて、ウォッシュ加工の施されたシルクやリネンなど、やわらかく着心地の良いものにフォーカス。これらの色や素材は、トラサルディのアーカイブからインスピレーションを受けている。
また、パンツのバリエーションが豊富。コットンショートパンツにバミューダパンツと、レングス、シルエット共に様々だ。パジャマかジャージーのようなパンツからは、よりいっそう休日のリラックス感が引き立つ。興味深いのは、新聞を入れるために作られたポケット。これで、手ぶらでビーチに行って、好きな時に新聞を取り出して読めるという訳だ。無造作に着こなしたジャケットに、足元はサンダルを合わせる抜け感も心地よい。その他にも、旅行鞄や、サングラス、つばの広いハット、バスタオルなど、海辺での休暇ならではの小物使いが光る。
また、80年代の物から着想を得て作られたニューモデルの自転車をはじめ、トラサルディ伝統のレザーを使ったアイテムが要所に見られた。ンボルでもあるグレーハウンド犬も遊び心溢れるショーのアクセサリーの一部として登場した。
ブランドの伝統と、モダンなセンスの融合で、リラックスムードのヴァカンススタイルを、トラサルディ至上かつてないほどシックに仕上げた。