アー・ペー・セー(A.P.C.)の2019年春夏ウィメンズコレクションは、メンズと合同でランウェイショー形式で発表。パリ市内のアトリエを飛び出し、駐車場スペースでのショーだった。テーマは「We must imagine ourselves HAPPY」。
ブランドの30周年を皮切りに新しい動きを見せるブランド。今季は次なる30年、そしてもっと先の未来へ向けて新しい舵を切ったかのようなサプライズに溢れたショーだった。
アー・ペー・セーといえば、ベーシック、クリーン、フレンチシック、上品、こういった言葉が似合う。しかし、今季はこの“合言葉”の世界観を保ちながらも、斬新で新しく、意外性のある要素がふんだんに溢れている。
一つに色。パキっとイエロー、フェミニンなピンク、情熱的な赤。差し色や柄の一部でなく、これらのパレットがメインカラーとして、ニットやコート、スカートを彩っているのだ。発色のよいカラーはバッグやストールの小物までワントーンでコーディネートして、全体の雰囲気をまとめ・整えることで“新参者”のカラーをブランドの世界観へと引き込んでいる。
装いはフレッシュに。メンズ同様セットアップスタイルが多様され、ショートパンツ&ジャケットのコンビネーションが多かった。若々しいイメージの2ピースには、レオパード柄やカモフラ柄など、インパクト大な模様をのせる。足元はポインテッドトゥのパンプスで、大人っぽさとエレガンスを忘れないで。
新作バッグは巾着タイプ。鮮やかな色彩と柔らかなフォルムだけでなく、コーディネートの仕方もこれまでと一味違う。バッグをスマートに手に持ったり、肩にかけるだけでなく、くしゃっと丸めてクラッチのように持ったり、ベルトにかませてウエストポーチ風にしたり…取り入れ方もブランドの新境地がみえる方法である。