「平成」最後の年末だから、“平成に生まれた”人気コスメ&流行メイクをプレイバック!ワンレンヘア、ガングロギャル、ヘアエクステ、つけまつ毛、涙袋メイク…など、一度は聞いたことのある懐かしいワードが満載だ。平成ビューティー史とともに、もうすぐ終わる「平成」を振り返ろう。
バブル絶頂期の中迎えた、平成元年。海外旅行、ハイブランドなど“贅沢する”ことがムーブメントとなったこの時期は、本物・高級志向が高まり「お嬢さま」スタイルがブームに。身体のラインが露わになった「ボディコン(ボディコンシャス)」ファッションにあわせて、ヘアメイクも“女性らしさ”を求める傾向があった。
★ヘアメイクポイント★
・メイクは「女性らしさ」がキーワード
・ビビットな口紅
・ワンレン(ワンレングス)
メイクは、レッドまたは青みのローズピンクなど、ビビットカラーの口紅が主役に。リップの色を引き立てるように、口元以外は控えめ。太眉に、ほんのりローズやパープルで目元に色を差す、ナチュラルなメイクが主流だった。ヘアは「ワンレン(ワンレングス)」が大ブーム。毛先のみにパーマをかけたソバージュや、前髪を立たせた“とさかヘア”、薄く前髪を下した“すだれ前髪”も、この時代を象徴するスタイルといえる。
リップを主役にしたメイクが流行ると、コスメ業界もリップ製品に注力。1989年に誕生した資生堂「レシェンテ」からは、“落ちない つかない”とキャッチーコピーのついた口紅「パーフェクトルージュ」が発売され、一斉を風靡。宮沢りえやDREAMS COME TRUEの吉田美和など、当時の人気女優・アーティストを起用した「レシェンテ」のCMやポスターなども注目を集めた。
ルーズソックスブームをきっかけに、女子高生たちが流行の立役者に。厚底ブーツ、ミニスカートなど“ギャル文化”を象徴するファッションが、社会に大きな影響を与えるようになる。音楽シーンは、安室奈美恵、globe、TRFなど、小室哲哉がプロデュースするミュージシャンたちが中心的存在。特に、“アムラー”の出現など、安室奈美恵が社会に与える影響は大きかった。
★ヘアメイクポイント★
・茶髪
・細眉
・小顔
ファッションのギャル化に合わせて、ヘアメイクも“ギャル風”スタイルが流行。若い女性のヘアカラー率は9割を越え、茶髪がスタンダードに。ヘアメイクは外人風であることが求められ、眉を細く、髪色に合わせて眉をブリーチするギャルも登場。目元はパールを含んだツヤのあるアイシャドウが、リップはベージュ・ブラウンなど控えめカラーに注目が集まった。
この時代、人気を集めたのは“今はなき伝説のブランド”資生堂「ピエヌ」。メイクを自由に楽しみ、自分自身を美しく演出するをキーワードに掲げた「ピエヌ」からは、4色セットのアイシャドウ「ドラスティックディープアイズ」や、幅広い色と質感でスタイリッシュな表情をつくり出すモード感のあるルージュなどが登場した。
2000年=ミレニアムの到来で世間が盛り上がるこの時期、ストリートシーンは、ギャル系、エレガント系、裏原系など多彩になり、様々なテイストが溢れた。中でも、勢いがあったのは、90年代から続くギャルブーム。2000年初頭にかけてはギャル化が加速し、原色の服、花の飾り、個性的な化粧で仕上げた「ガングロ」ギャルたちが渋谷109を中心に現れるようになる。
★ヘアメイクポイント★
・日焼け肌
・囲み目
・ブリーチ&ハイトーンカラーヘア
「ガングロ」ギャルたちが求めたのは「日焼け肌」。日焼けサロン=いわゆる日サロに通うギャルもいれば、濃い色味のファンデーションやフェイスパウダーで、日焼け風メイクをする人も。目元は、眉を薄い色で仕上げ、ぐるっと目の際を囲み強調するのが好まれ、ヘアは明るいハイトーンのイエローやハイブリーチスタイルなど明るさが求められた。
「ガングロ」ギャルだけでなく、世の女性たちは「目力」を求めたこの時期、資生堂「ピエヌ」からは、目元を印象的にみせる「アイラインパーフェクト」が登場。ダークトーンの引き締めカラーと、キラキラと輝くゴールドの2色が1本になった、ハイブリッドなデザインは、当時の女性たちに斬新に映り、一躍「ピエヌ」を代表するピースへと昇華した。