現在開催中の金沢21世紀美術館での展覧会や初の書籍の出版も話題の、まとふ(matohu)が2012年8月にブラジル各都市でショーや講演を行った。これは国際交流基金による派遣で、日本文化の紹介と国際交流を目的として企画されたもの。
8月15日に首都ブラジリアのキャピタル・ファッションウィークで開催されたショーには、今回はブラジル用に明るい色やスタイルをミックスしてスタイリングを組み直して披露。そのカラーパレットや日本の素材、長着やシューズ等のデザインなどに大きな反響が寄せられ、地元TVをはじめメディアに数多く取り上げられた。
また、8月17日にはリオデジャネイロの学校SENAIにて講演会が行われ、200人を超える聴衆が熱心にまとふのファションデザインとその考え方に耳を傾けた。その後ファッション専門家とのワークショップも開催。さらに深くブラジルファッションと比較するなど、ディスカッションが重ねられた。
左)デザイナーの堀畑裕之と関口真希子、右)リオデジャネイロでの講演会の様子
8月20日にはサンパウロのIstituto Europeo di Designでも講演会を開催。ここでは100人を超える聴衆が参加し、講演会終了後もたくさんの質問が出て盛り上がった。また、サンパウロの著名デザイナー達も講演を聴きに駆けつけた。
他にも、各都市のブラジル人デザイナー達のアトリエ訪問し交流を深めたまとふのふたり。その独特の世界観は、地球の裏側の国のファッションをも刺激したようだ。
「デザインの力は言葉や国を軽々と超えて行きます。matohuの考え方も深く共感してもらえ、今後世界での仕事を拡げて行く上での大変貴重な機会となりました。ブラジルの強い光と明るい人間性にも魅かれました。ブラジル人のデザイナー達とのコラボレーションを含め、さらに交流を続けて行きたいと思います」(堀畑)