2005年、堀畑裕之と関口真希子が「matohu(まとふ)」をスタート。
matohu(まとふ)は日本のファッションブランド。デザイナーは、堀畑裕之と関口真希子。
まとふは、身近な風景や物に目を向け、そこから得たインスピレーションを“ことば”に変えて服に昇華していくブランド。日本人が長い歴史の中で育んできた“ものの見方”や、普段は見過ごしてしまいがちな“美を見つける心”を浮き彫りにするような、服を提案していく。
ブランド名は、「纏う(まとう)」と、「待とう」からきている。ブランド名をカナ表記するとマトフだが、ブランド名「matohu」の正式な音読みはカナにすると”マトフ”ではなく”マトウ”となる。
纏う…日本語独自の概念。たんに服を着るだけでなく、積極的な美意識で身にまとう様子。風をはらむ動作と静かな余韻を残すたたずまい。
待とう…性急に消費し捨てるのではなく固有の美意識が成熟するのを待とうという呼びかけ。
代表的なアイテムは、まとふのブランド設立時から作り続けてきた「長着」。“形を変えないデザイン”として毎シーズン発表しているアイテムで、シーズンごとのテーマに合わせて異なるテキスタイルを用いて作られている。
2005年、matohu(まとふ)をスタート。
2006年、東京コレクションにデビュー。
2005年秋冬から2010年春夏までの10シーズンは「慶長の美」をテーマに、コレクション展開を打ち出している。慶長の美とは1596年~1615年までの20年間で、大胆で楽しいデザイン力にみちていたという。2009年、堀畑裕之と関口真希子が、第27回「毎日ファッション大賞」の新人賞および資生堂奨励賞を受賞。
2011年1月、10シーズンテーマとしてきた「慶長」の歴史や美術工芸、そしてアイテムを紹介する展覧会「慶長の美」展を開催する。
2012年、まとふ初の書籍『言葉の服—歴史—』を限定発売。
2020年、表参道・スパイラルガーデンで展覧会「matohu 日本の眼展」開催。「かさね」「ふきよせ」「なごり」など日本の古来からある美意識をテーマに、8 年にわたり17章のコレクションを発表してきた「日本の眼」シリーズの集大成となるアートインスタレーション。シリーズのネーミングは、民藝運動の指導者・柳宗悦が晩年に病床で書いた論考のタイトル『日本の眼』に由来する。
2023年3月、まとふの創作を追ったドキュメンタリー映画『うつろいの時をまとう』公開。
堀畑裕之と関口真希子がmatohu(まとふ)のデザイナー。
堀畑裕之(Hiroyuki Horihata)は、同志社大学卒業。その後、文化服装学院アパレルデザイン科に入学し、98年に卒業。卒業後はブランドでパタンナーを経験。一方、関口真希子(Makiko Sekiguchi)は、杏林大学卒業後、文化服装学院アパレルデザイン科に入学。98年に卒業。卒業後はパタンナーを経験。
堀畑、関口ともに2003年にイギリスに渡り、コレクション業務を経験。2004年に帰国し、アトリエを構える。2005年、まとふ(matohu)をスタート。2006年、東京コレクションにデビュー。