チルドレン・オブ・ザ・ディスコーダンス(Children of the discordance)の2019-20年秋冬コレクションが、2019年3月22日(金)に発表された。
今季、デザイナーの志鎌英明がアイテムを作り出す上で意識したのは“普通”であるということ。情熱を持ちながらも、気合を入れない、志鎌の個人的な気分で“普通”の自分を表現する、どこか実験的でエッジの効いたコレクションに仕上げられた。
2018-19年秋冬、2019年春夏と登場したバンダナを用いたピースが今季も登場。ブランドのアイコン的要素となりつつあるバンダナは、トップスからパンツ、キャップと幅広く用いられた。パッチワークで繋ぎ合わせ、大胆なマルチカラーで作り上げたシャツや、レイヤードスタイルから顔を覗かせるシングルカラーのパンツなど、ペイズリー柄がスタイリングにアクセントを加えている。
また、ショーの中で複数見られたのがミリタリーチックなデザイン。ジャケットでは、比翼仕立てのフロント部にポケットを被せて配置したり、そのポケットからベルトパーツを垂らしたりとディテールで自由な遊びを見せる。
ベストは玉虫色のコートの上にセット。アウターの上からベストを着るをいう斬新な組み合わせは、ランウェイの上でも存在感抜群。アイテムにギア感を落とし込むディテールにも注目。サイドに付けられたテープは男心を擽るポイントだ。
足元に合わせられたのは、カスタムシューズを作る青山のショップ「リクチュール」とコラボレーションしたシューズ。キャンバス地のアッパーにナチュラルカラーのレザーソールを組み合わせた、今までに見たことのないルックスのスニーカーは、会場から注目を浴びるアイテムの1つだった。
コレクションを制作するにあたって、家族やスタイリストやショーのディレクター、仲良くしている先輩・・・周りの総ての人に感謝したいと語る志鎌。アウターの胸元に散見される花が描かれたスタンプ型のパッチは、その気持ちを表現するように、デザインの一部に取り込まれていた。