コール(koll)は、2019-20年秋冬コレクションをモデルプレゼンテーション形式で2019年3月23日(土)に発表した。
デザイナー楠原麻由は、今季クラシカルな女性像を描き出す。60年代のフランスをイメージした空間では、手紙をしたためたり、リップスティックを塗ったり、椅子に座って読書を楽しんだり…とモデルたちは思い思いの時間を過ごす。映画のワンシーンを切り取ったかのような夢のある空間で披露したのは、遊び心あふれるフェミニンなピースたちだ。
プリーツスカート、フリルのブラウス、レースのトップス、フラワー柄のスカート。今季のベースは、1900年代前半のカルチャーからインスピレーションを得たクラシカルなデザイン。
しかし、それらは懐かしさを感じさせる趣はそのままに、モダンにアレンジされる。デコレーション、配色、コーディネートなどで、ピリリっとアクセントをきかせて、楽しくファッションを楽しむのが、今季のムードだ。
トップバッターを飾ったスタンドカラーのブラウスは、胸元に配したレースや袖口、襟元にあしらわれたリボンなど、細部に女性らしさの宿る愛らしいデザイン。しかし、コンビネーションされたのは、ビックサイズのシルバー色アーム。近未来的な配色と“ミスマッチ”なボリューム感が意表をつき、みるものに驚きをもたらす。
ベルト付きのラップスカートは、たっぷりのフリルでフェミニニティを強調しつつも、どこかアンバランスなシルエットが魅力。前下がりのアシンメトリーな丈感や、斜めに曲がって配しされた大きなポケットが大人の遊び心をくすぐる。
また、ワンピースの上からシースルーのリボン付きドレスを重ねたり、カーディガンの上にブラトップをレイヤードしたり、プリーツスカートの下から裾リブのパンツをのぞかせたり…とスタイリングでも、定番を脱したアグレッシブな姿勢が見て取れた。