香港の地元の人々からは、朝食から夜食までオールマイティなメニューとして親しまれている。
四川料理を扱う店では、細麺にひき肉、クリーミーなスープが絡み、ゴマの香りが漂うスパイシーな担担麺も食べられる。
香港では、飲食店の他、「ダイパイドン」と呼ばれる屋台文化も。炒め物を中心に、軽食程度のものから食事まで提供する。屋台は香港の至るところで営業しており、脇道や細道によく見られる。
海鮮料理は、あわびなど贅沢な食材を使ったものや、魚介類の炒めものなどバリエーションが豊富。香港の海辺や魚市場の近くには「シーフード・ストリート」と呼ばれる海鮮料理店街が展開される程、香港グルメにシーフードは欠かせない。
魚を丸ごと揚げて甘酸っぱいソースと絡めた料理や、クリスピーな衣でカリッと挙げた海老料理、おめでたい席で食される蒸したグルーパー、ソフトシェルクラブの炒めものなど、多彩なメニューを楽しめる。格式のあるレストランから、海鮮屋台まで様々な場所で食べ比べてみるのも楽しい。
海老を、豆板醤など辛い味付けのソースで炒めたエビチリも人気の料理。香港グルメによく登場するつやつやもちもちの揚げパンに、エビチリをディップして食べるスタイルもある。甘辛く、癖になる味わいが広がる、見た目にも鮮やかな1品だ。
日本でも広く親しまれている四川料理の1つである麻婆豆腐は香港でも人気のグルメ。挽肉と赤唐辛子、花椒、豆板醤、トウチなどを炒め、鶏がらスープと共に豆腐を煮込んでいる。香港現地のコーディネーターも「おいしい!」と太鼓判を押す、コンテンポラリーな四川・広東料理店「1935(壹玖叁伍)」の麻婆豆腐は、ピリッと辛いストレートな味わいが魅力だ。
エッグタルトは、丸いタルト生地にエッグ・カスタードを流し込んだ、卵の濃厚な味わいを楽しめる香港スイーツ。ホテルの朝食ブッフェにも並ぶほどメジャーなグルメだ。