ミラノファッションウィークで発表された、アキラーノ・リモンディ(AQUILANO・RIMONDI)の2013年春夏コレクション。イタリアンコメディの世界観と、ピカソの絵画のイメージを、鮮やかな色彩と幾何学的なデザイン、そして独特のボリューム感のシルエットで表現した。
道化師の衣裳のようなひし形模様がキーモチーフ。ジャカードやプリントの生地は、レッド、ホワイト、ブラック、ブルー、グリーンなどが強いコントラストを放ちながら、不思議な統一感を見せる。鮮やかな発色は、日本産のミカドシルクならでは。
腰のあたりをふくらませたシルエットもユニーク。クリスタルのきらめきで縁取られ、まるでドレスというよりひとつのアートピースのような仕上がり。メタリックなマルチカラーのサンダルが、そのオリジナルなスタイルを完成させる。
アキラーノとリモンディが「フェデリコ・フェリーニのマスカレード(masquerada)」のようと表現するように、幻想的でありながらリアリスティックなコレクション。イタリアの若手の代表格であるデザイナーデュオは、今季もその新しい感覚で、女性の体を美しく彩った。