ファーストモデルの誕生以来、A.P.C.デニムは日本製のオリジナル生地を使用している。世界屈指のデニムメーカーとして知られるカイハラとともに制作したオリジナルファブリックは、オールドリーバイスを生産していた織機で作られている。
生地への強いこだわりは、ファッションブランドのデニムでありながら、ジーンズ愛好家をうならせる理由の1つと言える。
A.P.C.デニムの生地は、外は堅く中はふわふわとした独特の肌触りから“フランスパン”に例えられることもある。最初に履いた時は板のように固く、下着に青いシミを作ると表現されることも。しかし履き慣らしていくうちに、堅さは軽減され、主人の脚型に寄り添うように心地よい形へと変化する。
シルエット崩れを防ぐため、生地の段階で加工を施しているため、洗濯をしてもねじれずキレイなシルエットをキープしてくれる。
また、A.P.C.デニムは“育てるジーンズ”としても人気。何度も繰り返しインディゴ染めを行ったデニム生地は、始めは深みのあるブルーだが、履き込むほどに色の変化が楽しめる。生地には上質な高級綿糸マザーコットンを使用。着用時の摩擦によって、マザーコットンの生成り(ベージュ)色が顔を出し、独特な風合いに。
ダメージを受けていない部分はインディゴブルーを保ったまま、色落ちするのもA.P.C.デニムの魅力。全体的に淡いブルーに変化するのではなく、ダメージを受けたところがベージュに変わり、コントラストを描くようにきれいに色落ちする。
A.P.C.は現在、ユニセックス4型、レディース4型の合計8型のデニムを展開している。ユニセックスモデルは、24インチから36インチまで、レディースモデルは24インチから28インチまでと、サイズ展開が幅広いのが特徴だ。数多く揃うA.P.C.デニムの中でも人気の高いTOP3のモデルを紹介。
No.1「ニュースタンダード」
A.P.C.のクラシックジーンズと呼ばれる「ニュースタンダード」は、ラインナップの中でもタイムレスに着られる最もベーシックなデザイン。細身のストレートレッグだが、裾にかけてややテーパードをかけている。しかし、不思議なことに脚入れすると、スッキリとしたストレートラインに見える。
No.2「プチ スタンダード」
ニュースタンダードをベースに細身に仕上げたのが「プチ スタンダード」。スキニージーンズとは異なるフィット感だが、No.1の「ニュースタンダード」と比べるとヒップ、レッグ部分はスリム。また、股上が浅いローライズタイプなのも特徴だ。こちらもA.P.C.の定番デニムとして長く愛されている。
No.3「プチ ニュー スタンダード」
No.1「ニュースタンダード」とNo.2「プチ スタンダード」の“いいとこどり”をして生まれたのが「プチ ニュースタンダード」。No.2「プチ スタンダード」のスリムなシルエットを継承しながらも、股上が深く履きやすくなっている。